今回は日経テクノロジーオンライン編集より提供された中国のiPhone 6模造品を分解調査した。価格は2万円少々で、本物の3分の1程度である。シャンパンゴールドのケース、本物と変わらない質感、黄色とオレンジの2色のカメラ用フラッシュなど、外観はかなり似ている。2014年12月に日経BPの記者が本物とだまされて購入したものだという。正規品のリリースから、わずか3カ月ほどで世に出たコピー。早速、その中身を探ってみた。
「3回オフィスセキュリティEXPO」で筆者が思わず立ち止まったのは、その紙が銀色の光を放っていたからだ。「カルバス(KALBAS)が開発した「コピー防止用紙」である。説明員によると、紙の銀色が、印字された文字を「コピーできない」ようにする最大の工夫だという。 コピー機の読み取り機能を活用して、紙を銀色に 仕組みはこうだ。コピー機が情報を読み取るとき、読み取りたい紙に光を照射し、その明るさによって濃淡を判別して複製する。この性質を利用すると、「コピー防止用紙」をコピー機にかけたとき、コピー機が銀色を黒色として読み取るのだ。 もし黒文字で書かれた文書を複製しようとしても、コピー機が文字も紙もまるごと黒く読み取るため、出てきた紙も当然、黒。元の紙に書かれた文字列は読み取れないというわけだ。このため、「コピー防止用紙」のセキュリティ機能はモノクロ印刷したものに限られる。 紙は、普通紙にアルミ蒸着し
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