2004年2月,日経システム構築(現 日経SYSTEMS)誌上で「深層ルポ なぜ繰り返すのか 失敗プロジェクト」という連載を始めた。当時は石を投げれば失敗プロジェクトに当たるといった状況で,幸か不幸か取材先に事欠かなかった。この連載は1年続き,書籍「さらば!失敗プロジェクト」として出版された。 今,同じ雑誌の2008年1月号で「うまくいくプロジェクト基盤(仮)」という特集記事を掲載すべく,その取材を進めている。4年前と比べると,プロジェクト推進を巡る環境は様変わりしたという印象を受ける。 ・ユーザー企業の担当者と合意して開発したシステムなのに,その企業の検収の段階で役員から話が違うとひっくり返される。 ・メーリング・リストに埋もれた議事録を探したが見つからず,知っていそうな人に電話で聞いて開発したが,議事録に書かれていたものとは違っていた。 ・ユーザーとベンダーとで基本設計の定義がまるで違