熱エネルギー(温度差)を音波に変換したり、音波を熱エネルギーに変換したりする――。そんな「熱音響現象」によって工場の排熱を活用する「熱音響冷却システム」を、中央精機(愛知県安城市)が東海大学との共同研究を基に開発。実用化にめどをつけた。 熱音響現象を利用した冷却システムの開発自体は、日本国内の企業や大学でも進められており、局所的に低温にする実証実験に成功した実例はある。しかし、「十分な冷熱を取り出して冷房などに利用できるようにしたのは、恐らく日本で初めて」(中央精機技術部部長の深谷典之氏)と言う*1。