従来の「見える化」から得た重要な教訓の1つは,「ツールの導入だけでは何も見えない」ということ。だが,“使える”経営情報を作り出すためには,多数の関係者が絡む,複雑な検討作業の連続を乗り越えなければならない。そこで道を見失わないよう,実績のあるアプローチ方法を知ることが大切だ。 酒井幸良,村田達紀 NTTデータビジネスコンサルティング 見える化の進化形である「CPM(Corporate Performance Management)」の取り組みは,決して大げさなものではない。従来の経営管理制度をドラスティックに壊す必要はないし,ERP(統合業務パッケージ)のような大規模な情報システムを一から構築する必要もないのである。今回は,実際にCPMの仕組みを構築するための方法をステップ・バイ・ステップで紹介したい。 とはいえ,CPMに取り組むとなったら,1つのプロジェクトが単体で活動するのではなく,企