組み込みソフトウェアの「品質」とは何か――品質の始まりからその実態まで:IoT時代の組み込み系ソフトウェア品質(1)(1/7 ページ) 組み込みソフトウェアにおける「品質」とは、一体、何者であろうか。多用されている言葉であるがその実態はようとしてしれない。この連載では「IoT時代の組み込み系ソフトウェアの品質」をテーマに開発現場の目線で見ていく。まずはこの品質の正体を見破ることから始めたい。
数輪の花は、樹脂を使う3Dプリンターで作製したものだ。見ての通り、花びらが開いているものもあれば、つぼみに近い状態もある。指で花びらを触っていると、体温で軟らかくなるため、開き具合を自由に変えることができるのだ。この花を熱湯に入れると、ある明らかな変化が起こる。それはどのような変化だろうか。
「品質不具合は、同じ原因の繰り返しが多い」。あるメーカーの品質部門担当者はこう語った。最近、私がその企業を訪れた際に聞いた言葉だ。このメーカーは長い歴史を持つ。そのため、私が抱いた感想は「やはり、そうか」というものだった。 話題が過去のトラブル(過去トラ)になった時、課題は何かと問うた。すると、「管理上の教訓に不安がある」とのことだった。過去の失敗からは「技術上」だけではなく、「管理上」も併せて振り返らなければならない。 これまで私は品質部門の人から意見を聞く機会がたくさんあった。それらを振り返ると、「管理上の教訓が手薄である」と言う人が多い。その心配はもっともなことだ。品質不具合の未然防止には、管理上の教訓を残して生かすことが大変重要である。先のコラムでも残すべき教訓について触れたが、今回は「管理上の教訓」を掘り下げたい。 自動車部品に使われる接点は非接触式に置き換わってきた。だが、かつ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く