「危ない食品添加物一覧」といった特集記事がまた週刊誌はじめメディアをにぎやかしている。これは「無添加」表示を制限する消費者庁ガイドラインへの反発だが、こうした特集は昔から、そしてこれからも繰り返され続ける。なぜなら、人が動物としての本能で「危険である」という情報を求めているからだ。 事故、犯罪、病気……。私たちはあらゆる危険に取り囲まれて暮らしている。そして、だれもがそんな危険に出会いたくないと願っている。その願望は生存本能から生まれ、すべての人が持つ。動物も同じで、ゼロリスク願望を持たない動物は、危険から逃れる努力をしないため絶滅する。 つまり、危険に出会わないため、どこにどんな危険があるのかを知ることが必要だ。そのために私たちは「危険情報」は絶対に聞き逃さない。他方、「安全情報」には無関心だ。聞き逃しても何の危険もないからである。 これが、「危ない食品添加物一覧」という特集が展開される
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