ドイツを中心に欧州で大量感染を引き起こした腸管出血性大腸菌「O104」について、英国などの研究チームは24日までに、問題の大腸菌は毒性を持つ種と体内吸収性が高い種が交配し毒性が強まった新種であることを突き止めたと発表した。AP通信が伝えた。 英アバディーン大のヒュー・ペニントン教授らが大腸菌のDNAを調べた結果、2種の交配種であることが判明。うち1種が人間などの腸内に付着しやすい性質を持っており、大腸菌の毒素の体内吸収を速めたとみられる。 これまでの研究では、今回感染した大腸菌は増殖スピードも速く、通常の大腸菌感染に比較して深刻な合併症を起こす確率が約3倍も高いことが分かっている。AP通信によると、これまでにドイツ国内で約3700人が感染し、計42人が死亡。他にスウェーデンで1人が亡くなっている。 (共同)