電車に乗ろうと走っていた。エスカレーターを駆け降りるときに「失礼!」と言って老人を追い越した。追い越してから、あの人だと気付いた。会われて振り向き、あいさつをした。そのまま電車にのりいろいろ話した。 その人は、根っからの社会主義者だ。たぶん、私がその方の目の前で「あなたは社会主義者ですよね」と言うことが侮辱とはとられないくらい社会主義者な方だ。 話の中で、しきりと地域のことと、福祉がいきわたっていないことを話をされていた。一部の地域では、老人世帯、あるいは老人独居世帯ばかりになってしまっていると。だからこそ、福祉を地域のすみのすみまでいきわたらせることが大切なのだと。社会主義者のその方が福祉の話をされるのは当然だと思って聞いた。うんうんと、うなずきながら聞いていた。 私は以前見学に行った学童保育の施設の話をした。教室ひとつ分くらいの大きさの部屋に子どもたちがすし詰めになっていた。教室ではな