選択的夫婦別姓の導入を望みながら、夫は妻の姓を選んだ。2人には、それぞれの父方、母方あわせて四つの墓が残されている。 夫は悩む。自分はどのお墓に入るべきか、将来お墓をどうするか……。差し迫った問題ではないが、答えはなかなか出ない。 状況を一変させた「妊娠」 夫婦や家族の形が多様化するなかで、「婚家(こんか)の墓」に入る慣習に違和感を持つ人がいる。東京都内在住の30代の男性会社員、うたさんもその一人だ。 2022年に結婚式を挙げた。学生時代に妻と交際を始めた日からちょうど10年の節目だった。
自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に出馬する岸田文雄前政調会長(64)=岸田派=は15日のBS-TBS番組で、選択的夫婦別姓制度について「導入を目指して議論をすべきだ」と述べ、導入に意欲を示した。 岸田氏は「必要とされている方、困っている人がいるわけだから議論はしなければならない」と指摘。そ…
1月末、自宅に1通の手紙が届いた。封筒の差出人は高市早苗衆院議員。選択的夫婦別姓に賛成する意見書が県議会で採択されないようご高配を、というのが手紙の内容で自民党国会議員50人の連名だった。 まず、たいへん失礼な手紙だと感じた。地方議会が国会に対して意見書を送ることができるのは、地方自治法99条で定められた権利だ。意見書を出さないようにと、国会議員が口出しするのはおかしい。議会への圧力になりかねない。 高市議員は「圧力をかけたつもりはない」とおっしゃったと聞くが、圧力になるかどうかは受けた側がどう感じたかだ。「いじめていない」と言っても、いじめられたかどうかは受けた側がどう感じたのか次第なのと一緒だ。 高市議員は前総務相だ。総務相経験者が地方議員にこんな手紙を送りつけるということがどういうことなのか。想像力のなさが問題だ。地方自治に対する理解に欠ける。 家族の一体感は名字で生まれるのではない
キリスト教精神に根ざした教育を掲げる関東学院大学は、横浜市を中心に文系・理系を合わせて11学部を持つ総合大学だ。情報通信技術の発展を踏まえた新たな時代の到来を見越し、2013年に理工学部と建築・環境学部を設置している。地球温暖化などグローバルな課題がクローズアップされる中、どのような教育・研究を進めようとしているのか、規矩大義学長に聞いた。【中根正義】 ――関東学院大学は文系・理系にわたる11学部を持つ総合大学ですね。このうち、理工系の理工学部と建築・環境学部は13年に従来の工学部を改組・拡充して設置されたものです。 理工学部ではバイオ、宇宙、新素材、ロボット、ナノテクノロジー、IT(情報技術)、都市防災など、現代科学の最先端から私たちの生活に密接に関わる領域までを幅広く学びます。科学技術を通して、人々の幸福な暮らしと安全で快適な社会の実現に貢献できる技術者・研究者を育てることを目標として
早稲田大の門の柵に張られた構内立ち入りを禁止する掲示=東京都新宿区西早稲田の早稲田大で2020年5月8日、鈴木英生撮影 新型コロナウイルスの感染拡大は、大学の教育、研究両面に多大な影響を及ぼしている。毎日新聞が全国の大学教員を対象に実施したアンケートでは、遠隔授業に必要な学生側のインターネット環境の整備を教員が個人的に支援していたり、理系の実験など研究活動が停止したりしており、教員一人一人に混乱と過重な負担が生じている状況が浮かんだ。【鈴木英生、永山悦子】 大学の「体力」、学生支援に差 「困窮している学生に、個人的にルーター(インターネットにつなぐ装置)を貸した」(東北地方の国立大の教員) 緊急事態宣言が出され、教室で授業ができなくなった各大学は、インターネットを使った遠隔授業を余儀なくされている。遠隔授業は、教員側の準備だけでなく、学生が自宅でインターネットを使えることが前提だ。政府の緊
新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で緊急事態宣言の延長を表明する安倍晋三首相(右側手前から3人目)=首相官邸で2020年5月4日午後5時5分、竹内幹撮影 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の期間延長に伴い、保育園の登園自粛や休園も長期化する。保護者の間からは「仕事と家庭の両立」を危ぶむ声も出ている。 「いつまで続くのか」。長男(4)と長女(2)を育てる埼玉県の女性会社員(38)は延長を聞いてため息をついた。保育園への登園を自粛し、子どもの面倒を見ながら在宅勤務を続ける。 ベビーシッターの利用も考えたが、空きがなかった。テレビ会議システムを使って会社の会議に参加するが、子どもが大きな声を上げることも多く、仕事に集中するのは簡単ではない。「自宅で仕事と子育ての両立は無理。早く通常通りに戻ってほしい」とつぶやく。
カタカタカタカタ。ノートパソコンのキーを打つ音がリズミカルに続く。野鳥のさえずりが、かすかに聞こえてくるほど辺りは静かだ。東京都八王子市の団地の一室。重度の弱視で障害等級2級の小林直美さん(46)が、録音された音声を文字に起こす作業をひたすら続けている。 作業テーブルに向かい、ピンと背筋を伸ばして座る。マニキュアの塗られた指先が舞い、黒いスクリーンを大きく白い文字が埋めていく。録音の再生や停止などを足で操作するペダルを時折かちりと踏む。イヤホンから流れる音を正確に聞き取ろうとする表情は真剣そのもの…
選択的夫婦別姓制度の導入を求めているサイボウズの青野慶久社長=東京都中央区で2018年6月8日、武市公孝撮影 4日の参院選公示日を目前に、安倍晋三首相(自民党総裁)のネット党首討論での発言が批判を呼んでいる。結婚後も婚前の姓を名乗ることを可能にする選択的夫婦別姓制度について、「経済成長としての課題ではない」と明言したのだ。「結婚で運転免許証などほぼすべての名義を変えなければならず、経済的デメリットが大きいのは明らか」と抗議の声が上がっている。【今村茜/統合デジタル取材センター】 ネット党首討論は6月30日、ドワンゴとヤフーの共催で開催された。立憲民主党の枝野幸男代表が「選択的夫婦別姓は女性の社会参画のために不可欠だと思いますが、ご意見をうかがいたい」と見解を要求。安倍首相は「女性の就業率は米国を上回り、男女間の収入の格差も小さくなってきています。いわば夫婦別姓の問題ではなくて、しっかりと経
夫婦が同姓か別姓かを選べる選択的夫婦別姓制度について、愛媛県の今治市議会は24日、国会で審議するよう国に意見書を出すことを求めた陳情を市議会教育厚生委員会で審査し、不採択とした。 陳情は、今治市出身でソフトウエア開発会社「サイボウズ」社長の青野慶久さん(47)=東京都=が5月に提出していた。同様…
パパとなっても個性的な世界観を貫き、共感も反感もよんでいるタレントのりゅうちぇるさん(22)。長男リンクちゃんの名付けや妻子の名前をデザインしたタトゥーをめぐっては、SNSで中傷も浴びた。父としての覚悟、りゅうちぇるさんにとってのSNSとは--。【中村かさね/統合デジタル取材センター】 自分を偽ったら、もっと孤独になった --「ママだから、パパだから」と性別にとらわれない考え方は、ご両親の影響ですか? 親よりも子供時代の経験が大きかったと思います。昔から男だけどメークもするし、かわいいものが大好きでした。「男なのにどうして」と言われることも多かったです。
「政務三役」と呼ばれる大臣、副大臣、政務官の経験者を対象に毎日新聞が公務でのメールの使用状況を取材したところ、7人が公用メールを使わず、私用メールや通信アプリ「LINE(ライン)」を使っていたと証言した。公文書管理法は政府の意思決定過程を記録するよう定めているが、政府は私用メールを同法の対象外とみなしており、私用メールが公務に使われた場合、重要な記録が残らなくなる恐れがある。 政務三役には、不正アクセスなどを防ぐセキュリティー対策が施された公用メールのアドレスが与えられる。在任中、公用メールを使用していたかについて第2次安倍政権発足(2012年12月)以降の政務三役経験者から証言を得た。
選択的夫婦別姓を求めて提訴し、記者会見するサイボウズの青野慶久社長=東京都千代田区で2018年1月9日午前10時57分、丸山博撮影 結婚後に夫婦が同じ姓になるか、それぞれの姓を名乗り続けるかを選べる「選択的夫婦別姓制度」を求め、青野慶久・サイボウズ社長(46)ら男女4人が9日、国を相手取って東京地裁に提訴した。記者会見で青野さんは「旧姓に法的根拠を与えてほしいだけ。それだけでかなりの人が救われる」と強調した。 訴状によると、青野さんは2001年、結婚に伴って妻の姓「西端」に改姓。銀行口座や運転免許、パスポートなど、さまざまな手続きが必要となったほか、所有していた株式の名義書き換えに約81万円を要した。青野さんら原告の男女4人は今回、法の欠陥が原因で精神的苦痛を受けたとして国に各55万円の損害賠償を請求。夫婦別姓についての規定を欠く戸籍法は、結婚に関する法律が「個人の尊厳と両性の本質的平等」
ユニ・チャームが動画サイトで公開している、おむつ「ムーニー」のCMのワンシーン。「ムーニーから、はじめて子育てするママヘ贈る歌。 『moms don’t cry』(song by 植村花菜)」より 女性に向けた企業の広告動画(CM)が炎上するケースが相次いでいる。最近では、子育てを母親だけが背負う「ワンオペ育児」を美化しているとしてユニ・チャームのオムツ「ムーニー」のCMが論争の的となった。そこから浮かぶ現代の広告事情や育児の現状は……。【中村かさね/統合デジタル取材センター】 ユニ・チャームのCM炎上「男性目線」「ワンオペ育児の美化」 議論を呼んでいるのは、同社が動画サイトで公開したオムツ「ムーニー」のCM。 母親が初めての育児に孤軍奮闘するが、食事や睡眠はままならず、部屋も散らかっていく。他のママが立派に見える。女性の表情には次第に苦悩がにじむ。ふと、自分の指を握る小さな手の存在に気づ
改憲運動を展開している保守団体「日本会議」(田久保忠衛会長)は、憲法24条を改正すべきだとの主張を強めている。背景には伝統的な家族を理想とする心情がにじむ。家族のあり方は憲法で定めるべきか--。 「サザエさんが今も高い国民的人気を誇るのはなぜでしょう」。日本会議の関連団体が制作した啓発DVDの一場面。ナレーターは24条により家族の解体が進んだ結果、さまざまな社会問題が起きているとして、3世代同居のサザエさん一家を理想と持ち上げた。 「個人の尊重や男女の平等だけでは祖先からの命のリレーは途切れ、日本民族は絶滅していく」。日本会議の政策委員を務める伊藤哲夫氏は9月、埼玉県内の講演で、改憲テーマの一つとして24条を取り上げた。安倍晋三首相のブレーンも務める伊藤氏は「家族の関係を憲法にうたうべきだ」と力説した。
関東学院大学の横浜・金沢八景キャンパスでは10月29、30日、67回目の「平潟祭」を開催します。今年は開催間際までキャンパスで工事が行われているなど、何かと慌ただしいなかで準備を進めています。実行委員会のメンバーも緊張感を持って、仕事に取り組んできました。 テーマは「日本一の学園祭、67度目の正直」。この落ち着かない状況に負けず、これまでの平潟祭よりも一層盛り上がるように、という気持ちが込められています。実行委員会の人数も48人と、過去に例を見ないほど増えました。準備は楽しいことばかりではありませんが、貴重な経験だと感じています。 目玉の一つであるシンガー・ソングライターのRihwaさんのステージを筆頭に、年々パワーアップしている学生によるバンド演奏やダンスパフォーマンスなどを楽しんでいただくことができます。ステージをご覧になれば、目がくぎ付けになること間違いなしです。 その他にもミスコン
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