2010年10月22日00:00 カテゴリ社会・世界情勢お知らせ ワタシは何者であったか 大道森(だいどぅーむい)のしゃれこうべ ワタシは何者であろうか。 かつて何者かでありはした。生まれた場所も、住んでいた場所も、親きょうだいや友だちの名もあったはずである。通った学校もあったはずである。 死んだ時に何者であったか、これははっきりしている。 大日本帝国の兵士であった。 そして今、ワタシは何者であるか。それ以前に何であるか。これはワタシの遺骨だ、と言っていいのであろうか。こうして65年ぶりに、沖縄のていねいな手によって掘り出され、沖縄のねんごろな手によって洗われ、沖縄のふるえを抑えた手によって切られたシャッターのおかげで、万人のまなざしに晒されているワタシのしゃれこうべ、その中で、65年かけてその内部が沖縄の土へと置き換わりつつもなお残った奇跡のかけら、ミイラと化したワタシの脳みそは、怨の涙