暴徒化したデモ隊に破壊された日本料理店の入り口を確認する店の関係者。木板でふさいだ入り口には中国国旗が張られていた=中国江蘇省蘇州市内で2012年9月15日、隅俊之撮影 【蘇州(中国江蘇省)隅俊之】そこは廃虚の町になっていた。焦げ臭いにおいも漂う。500社以上の日本企業が進出する中国江蘇省蘇州市の高新区にある繁華街。数百メートルの通りに連なる飲食店のうち、9割近くが日本料理店や日本人相手の飲食店だ。その計約40軒のすべてで、ドアが破壊され、ガラスが路上に散らばっていた。 蘇州では15日午前から数千人が高新区などで、抗議行動をした。 普段は仕事を終えた日本人でにぎわう通りだが、現場にいるのは破壊された店を見物する中国人だけだ。興奮冷めやらぬのか店の前で中国国旗を手に記念撮影をする人もいる。 一部の店は略奪もされたとみられ、店内の床には日本酒の酒瓶などが無残に転がる。「釣魚島は中国のもの。祖国