福岡市で2月に起きたひき逃げ事件で、福岡県警が飲酒運転で事故を起こしたとして危険運転致傷と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕した男性(42)を、福岡地検が嫌疑不十分で不起訴としていたことが、関係者への取材でわかった。男性の家族らは県警の調べに男性が運転していたことを認め、男性も被害者側に自らの運転を認める内容の文書を渡していた。被害者側は地検の処分を不服として検察審査会に申し立てた。申し立ては5日付。 事故は2月5日午後11時50分ごろ、福岡市東区箱崎1丁目の県道交差点で発生。会社員女性(27)が運転する乗用車が車と衝突し、女性と同乗の長男(6)が首にけがをした。 事故後、同県篠栗町に住む男性が「知人が事故を起こした」と110番通報してきた。県警は男性や知人から事情を聴くとともに、男性が飲酒検知を拒否したため強制採血してアルコール濃度を調べ、車内の微物についてもDNA型鑑定を実施。