不透明感が増す政治、悪化する景気、相次ぐ凶悪事件…。日本の現状はアジア各国の記者たちの目にどう映っているのだろう。5カ国の通信社東京特派員らに「ニッポンの不思議」を語ってもらった。初回はパキスタンの「オンライン国際ニュースネットワーク」のモハマド・ズベル記者(45)。来日20年のベテランリポーターは、米国に追随する日本の外交姿勢が不可解だという。 −−日本の理解できないところは 「イラク戦争に賛成する国民はほとんどいないのに、政府は米国を支援し続けている。メディアも政府の意見に沿う記事が多く、役割を果たしていない。支援せざるを得ない背景があるのだろうが、国民には全く伝わっておらず、メディアの在り方が理解できない。パキスタンのメディアは政権に批判的だ」 −−日本のイメージは 「2001年9月11日の米中枢同時テロまでは、アラブ諸国やパキスタンでの日本のイメージは非常に良かった。だが、