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  • 『テルマエ・ロマエ』の文明の優越感にもの申す | 考えるための書評集

    マンガ『テルマエ・ロマエ』はマンガ大賞2010を受賞したベストセラーである。ローマの建築技師が日の先進的なお風呂文化に学ぶというものである。文明の絶頂期にあったローマ人ですら日の先端のお風呂事情に劣るということである。 評価が高かったり、おもしろいという人がたくさんいるのだが、文明の「優越史観」というものが大嫌いなわたしとしてはかなり辛口に疑念を呈さざるをえない。わたしはこの自分たちの時代、文明に無自覚の賞賛や優越を感じるほどキケンなことはないと思っている。それは他者を勝手に自分たちに都合のよいように序列づけ、おとしめ、侮蔑し、足蹴にするからである。 道を歩いていたら、「おまえたちは劣っている、だから俺たちはおまえを自由にする権利がある」といって蹴られるような身勝手さがある。文明の進歩史観や優越史観というものはそれほどキケンな暴虐をはらむ思想であることに無自覚であるほど恐ろしいことはな

    ruletheworld
    ruletheworld 2010/05/05
    こういうの何フォビアって呼べばいいんだろう
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