タグ

ブックマーク / essa.hatenablog.com (17)

  • コンピュータシステムのサマータイム対応を巡る二つの楽観論 - アンカテ

    いきなり来年から日でサマータイムを導入するという話が出てきて、私には到底実現できない話としか思えなかったが、自民党の少なくとも一部の方々は気で考えているようだ。そもそも、私にはメリットがどこにあるのかわからないがそれは置いておいて、コンピュータシステム側の対応が非常に困難であるということを、なるべく一般の方にわかるように説明してみたいと思う。 5chとツィッターを眺めて見ると、同業者の人は私と同じ意見が多数であるように見えるが、一部楽観的に見ている方もいるのに驚いた。何事にもいろいろな見方があるので、賛否両論の意見があって議論していけばいいことではあるが、その楽観論を見ていると、全く違う立場の二種類の楽観論がある。何がなんでも自分の立場が正しいと主張する気はないが、この二種類の楽観論が絶対両立しないことは確かで、ここだけはハッキリしておかなければならないと強く言いたい。 最悪のケースは

    コンピュータシステムのサマータイム対応を巡る二つの楽観論 - アンカテ
  • ディープラーニングがもたらす横方向の格差拡大 - アンカテ

    グーグルAlphaGOという囲碁ソフトがトッププロに2連勝したことで、衝撃が走っている。 私は、囲碁については何も知らないし、ディープラーニングなどのAI技術についても野次馬的に見ているだけだが、いくつか思うことがあるので書いてみる。 AIは人間を上回るのか? 私は、AIについては単なる野次馬だが、年季が入った野次馬である。80年代から結構その手のは読んできた。今となっては、書いてあったことはほとんど覚えていないが、ひとつだけ印象に残っているのは、昔の研究者がやたら強気だったことだ。 「2001年宇宙の旅」には、HAL9000というAIだけではなくて、iPadのようなものも出てくる。あれは当にiPadによく似ていて、年代はずれてしまったが未来予測としてはよくできていると思う。それなのになぜAIだけやたら先走っていて、実際よりずっと賢いものになってしまったのかといえば、おそらく取材し

    ディープラーニングがもたらす横方向の格差拡大 - アンカテ
  • ロードマップ指向とエコシステム指向 - アンカテ

    IT業界の世代間ギャップを「ロードマップ指向 VS エコシステム指向」という図式でまとめるとうまく整理できるような気がしてきた。 他の業界でも、常に勉強してないと仕事にならない所では、似たような問題があるかもしれない。普通の人は「ロードマップ」の中では真ん中を進むべきで、「エコシステム」の中では真ん中を避けるべきだ、という話。 私は、80年代からずっとプログラマをしていて、今でも現場でコードを書く仕事をしているので、同世代の人から、彼らと現場の若い人との仲裁役というか通訳のようなことを期待されることが多い。 確かにそこには微妙なギャップがあって、自分はどちらの言い分にも共感する所があるので、なんとかそれを言葉にしたいのだが、なかなかうまく言えなかった。 プログラマという仕事は、今も昔も勉強をしてないと普通の仕事も成立しないのだが、その勉強の仕方というか意味づけが、違ってきていると思うのだ。

    ロードマップ指向とエコシステム指向 - アンカテ
  • 複雑さに金が落ちる時代は本当に終わるのか? - アンカテ

    RailsやChuraのいけてないところ これは、Ruby on Railsに対する実に的確な批判だと思う。だが、これによって逆にRailsの意味が見えてきたような気がする。 (このエントリ、入口はソフトのやや専門的な話ですが、例によって大風呂敷で、そこから"The World is Flat"の話につながっていくので、できればプログラマ以外の方もおつきあい下さい) Railsというソフト開発ツールの良さは、単に便利とかフルスタック(必要な全ての機能盛合せ)ということではなく、実践的な仕事の流れが背後に想定されていることだ。頭をひねってツールを使いこなすというより、ツール(が想定しているソフト開発手順)に「乗る」という感覚で開発を進めることができる(まさに On Rails)。 だから、Railsの個々の機能の過不足を問題にするのはあまり意味が無い。仮に不足があったとしても、オープンソース

    複雑さに金が落ちる時代は本当に終わるのか? - アンカテ
  • イノベーションのメインストリーム化という最強のほこ×たて - アンカテ

    ワーク・シフト ─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025> ワークシフトというを読み始めましたが、評判通りいいだと思います。これから20〜30年の間に「仕事」というものがどう変わっていくか、広い視野で見通してよくまとめてあると思いました。 しかし、一方で、もし自分が10年後にこのをもう一度読んで再評価したら、たぶん、それほど納得しないだろうな、とも思いました。 それは、これから10年で自分の考え方や感じ方は、すごく変わるだろうなと予想するからです。 もし、今の自分が2012年をうまく総括したと思うを見つけて、タイムマシンで10年前の自分に送ったとしたら、10年前の自分には理解できないし納得できないでしょう。そのには、たとえばスマートフォンやタブレット等のモバイルデバイスの普及について書いてあると思いますが、10年前の自分は「アップルや携帯電話のことは後でいいから、それよ

    イノベーションのメインストリーム化という最強のほこ×たて - アンカテ
  • ポキっと折れない柔構造の人生設計 - アンカテ

    僕は自分より頭がいい人がたくさんいることを知っているけど、このことを知っているのは自分ひとりじゃないだろうか?と思うことがよくある。 インターネットによって損をした人も得をした人もたくさんいると思うが、頭のいい人にとってインターネットは天の恵みだろう。インターネットがいきわたると、頭のいい人のできることはどんどん増えて、彼らは世界を変えていく。 僕は、昔COBOLプログラマという仕事をしていたけど、頭がいい人が世界を変えたことで、この職を失った。今でもCOBOLプログラマと名乗る人はいるが、それは僕がやっていた仕事とは随分違うものになっている。 それ以来、自分の人生設計をする上で、頭のいい人が次に何をやるかを一番先に考えるようになった。 その頃は、コンピュータ関係の仕事でなければ、そんなことは気にしなくてもよかったと思うが、今はネットがあるから、多くの仕事が影響を受けるだろう。 頭のいい人

    ポキっと折れない柔構造の人生設計 - アンカテ
  • ウサギとカメと生成力 - アンカテ

    ウサギさんのように、ピョーンとトップに踊り出たかと思うと昼寝してて抜かされちゃうトレンドが多いので、誰がカメさんなのかを見極めることが重要だと思います。 「ムーアの法則」は間違いなくカメさんで、この人は絶対にサボらないで着実に前進します。たとえば、誰が電子ブックリーダ戦争の覇者になるか、なんてことは簡単には予想できませんが、電子ブックリーダが数年で1万円くらいに安くなることはほぼ確実でしょう。このカメさんは、常に前に進み続けているので、時間がたてば必ずハッキリした結果を残します。 もう一人のカメさんが「生成力」だと思います。 生成力(generativity)とは、ジョナサン・ジットレインが「インターネットが死ぬ日 (ハヤカワ新書juice)」のメインテーマとした造語で、みんながワイワイやってるうちになんか凄いものができてしまう様子を差す言葉です。creativity が一人の創造力を指す

    ウサギとカメと生成力 - アンカテ
  • 燃料棒破損事故として福島原発事故を見る - アンカテ

    福島第一原発の状態は毎日変化していて、収束に向かっているのかまだ予断を許さない状況なのか、なかなかわかりにくいと思います。 私は、「燃料棒の破損」というポイントに着目することが、問題を整理する一つのヒントになると思っています。これが多くの問題の発生源であり、今後、何が起ころうとも、これそのものが修復される見込みはないからです。 そこで、これについて自分の理解の範囲でまとめてみます。 燃料棒とは 原子力発電所の燃料は「ペレット」と呼ばれる、直径 1cm、高さ 1cmの円柱状のものとして作られます。そして、これが「燃料棒」と呼ばれる4mの金属製の管に入れられます。 事故がなければ、燃料のウランは、この燃料棒の中に入ったまま原子炉の中に入れられ、そこで核分裂反応によってエネルギーを取り出され、数年間の運転の後、やはり燃料棒の状態で、原子炉から取り出され、核廃棄物処理の工程に送られます。 つまり、

    燃料棒破損事故として福島原発事故を見る - アンカテ
  • 日本復興に必要な創造力の量はインターネットをもう一回作るくらいの量 - アンカテ

    「ゆうべ、変な夢、見ちゃったよ」 「何、どうしたの?」 「サーバが落ちて、再起動しようとすると、ぜんぜんだめで、それどころかデータがどんどん消えてくの」 「それはいやな夢だね」 「それも、普通のサーバじゃないんだ」 「というと?」 「というか、その世界じゃ、ネットそのものの成り立ちが全然違うんだ。中央にでっかいプラントみたいな凄いサーバがあって、それで、そこにあらゆる情報が集められてんの」 「クラウドみたいなもの?」 「いや、何十メートルもあるでっかいCPUがあって、それが1台で何千万人のデータを全部管理してる。それも、特定サービスだけじゃなくて、全てのサービスがその1台で管理されてるんだ」 「なんじゃそりゃ?」 「だから、オペレータも何百人もいて、みんなで復旧作業をしてるんだけどうまく行かない。もう大事件になってテレビも全部それを中継してて、俺の上司が必死で頭下げてて...。だけど、そう

    日本復興に必要な創造力の量はインターネットをもう一回作るくらいの量 - アンカテ
  • CGMコンテンツという金鉱の脇でスコップを売る男 - アンカテ

    MacBook Airの発表を見てて印象に残ったのは、iLifeの方だった。特に、iMovieの「予告編ツクール」とでも呼びたくなる機能。 映画の予告編のテンプレートみたいなものが用意されていて、そこに数秒程度のクリップをドラグドロップでハメこんでいくと、フルオケの立派なBGMがついた予告編ができあがる。ハメこむ枠には「メンバー全員が写っているクリップ」とか「動きのある場面」とか「各人のクローズアップ」のようなガイドがあって、その指示に従って、編集すべき素材から選んでいくようになっているようだ。これによって、家族旅行とかでダラダラ取った素人っぽい映像が、ピリっと引き締まったインパクトのある予告編になってしまう。 私は、この手のソフトはほとんど触ったことがないので、これがどの程度画期的なものかはわからないが、あのテンプレートには、いろいろな所にプロのノウハウが織り込まれているような気がする。

    CGMコンテンツという金鉱の脇でスコップを売る男 - アンカテ
  • 重なりあうコミュニティの空気とパブリックな空間のルール - アンカテ

    SIerというのは、もともと、特定の組織の中で使うコンピュータシステムを開発する会社だった。だから、SIerにとってのお客様は、システムのユーザではなくて、システムのオーナーだ。 その原点から考えると、このプレスリリースが少しだけ理解できる。 弊社「図書館システム」について | MDIS 弊社が納入しております図書館システムの一部で、大量アクセスによりつながらない、またはつながりにくい状態が発生し、ご導入いただいた各図書館様ならびに一般利用者の方にご心配をおかけいたしました。 弊社システムご利用の図書館様に現在、弊社営業窓口より個別にご説明、ご相談させていただいております。 弊社は、操作性や利便性の向上とともに、インターネットを含めた利用環境の変化への対応など、より信頼性の高い製品作りに今後とも努めて参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。 企業が最初に目を向けるべき相手は顧客であり、

    重なりあうコミュニティの空気とパブリックな空間のルール - アンカテ
    satojkovic
    satojkovic 2010/09/05
    これはすごい視点。それにしても、異文化の二つが歩み寄ることは出来ないもんかな。どうも図書館側に内部の問題に口出ししてくんな!みたいな雰囲気を感じるんだよなー
  • 新社会人は新しい「社会人」を再構築しよう! - アンカテ

    今日(4/1)、私は勤務先の入社式でスピーチをすることになっているんですが、何を話すかについてメモを作ったので、ここで公開してしまいます。エイプリルフールと間違えられるといけないので、3/31の日付で投稿しました。 これから、このメモをポストして会場に向かい、iPhoneで自分のブログを見ながら話す予定です。どこを話すかは、その場の雰囲気で決めます。 挨拶・導入 入社おめでとうございます 今日から皆さんは社会人としての一歩を踏み出すわけですが、今日は、「社会人とは何か」ということを一緒に考えてみたい 私が就職したのは25年ちょっと前。「もう学生ではないんだから」と回りからよく言われた 社会人とは「今ある社会にスッポリはまる人間」だった つまり、社会人という穴が空いていて、そこに自分を押しこむイメージ 社会は変わらない、個人がそこに適応すべきという前提がある それでいいのだろうか?社会は変化

    新社会人は新しい「社会人」を再構築しよう! - アンカテ
  • グーグルの国際化と地域化 - アンカテ

    私は、「グーグルの日法人は営業所だ」と言ってきました。 日法人は支社というより、実態は「営業所」と言った方が適切だと思います。おそらく日オフィスに勤務して開発に携わる技術者はいるでしょうが、開発の仕事を行なうなら実態としては社(の開発部隊)の一部になっていて、組織としての日法人は、その社が開発したシステムを与えられた通りに使うしかない営業の最前線だと思います。これまでもグーグルは全世界一律のシステムに固執していて、システムの内部に関わるローカライズには非常に消極的な企業でした。 高木浩光@自宅の日記 - 緊急周知 Googleマイマップの削除で残骸が生じて消せなくなる欠陥 また、朝日新聞の記事で、グーグル株式会社は「削除申請などを勧めている」とされているが、私が、5日の18:30に削除申請した個人情報の含まれた残骸地点は、29時間以上が経過した現在も、ひとつも消えていない。これ

    グーグルの国際化と地域化 - アンカテ
  • ストリートビュー批判の「Google の中の人への手紙」の海外での反響 - アンカテ

    樋口 理さんのGoogle の中の人への手紙 (日のストリートビューが気持ち悪いと思うワケ)というエントリを英語に翻訳したGlobal Voicesの記事は、英語圏でも議論を巻き起こしました。このエントリでは、経緯も含めて、その議論の一部を翻訳して紹介したいと思います。 なおこのエントリは、内容を随時更新していく予定です(末尾に更新履歴をつけました)。特に翻訳に関して、読んでいるみなさんの助力を期待しております。 ストリートビューとは ストリートビューとは、グーグルグーグルマップという地図サービスに追加された新しい機能です。アメリカで2007年5月にリリースされ、日では2008年8月にスタートしました。 サービスの詳細等について、詳しくは下記の記事を参照してください。 Google マップ ストリートビュー(グーグルの公式案内サイト) Google Mapsにストリートビューとマッシ

    ストリートビュー批判の「Google の中の人への手紙」の海外での反響 - アンカテ
  • iPhoneのAPIが次世代のHTMLでApp Storeが次世代のHTTPだ - アンカテ

    インターネットとは、技術的に言えば世界規模で張り巡らされたIPネットワーク網のことだが、パソコンの「インターネット」というアイコンをクリックすると、Webブラウザというソフトが立ちあがる。 IPネットワーク網が何であるか理解できるのはごく一部の人だけであり、適切なUI(ユーザインターフェース)を与える必要がある。Webブラウザができて初めて一般の人がインターネットとは何であるか理解したので、そのソフトウエアに「インターネット」という愛称を与えることは自然である。 Webブラウザが「インターネット」であったのと同じような意味で、iPhoneは「インターネット」になるだろう。 iPhoneは、もう一つの、一般の人にも使えるインターネットのUIである。Webブラウザによって世界規模で張り巡らされたIPネットワーク網の使い道が広がったのと同じレベルで、iPhoneによってもう一段階「インターネット

    iPhoneのAPIが次世代のHTMLでApp Storeが次世代のHTTPだ - アンカテ
  • アンカテ(Uncategorizable Blog) - iPhone×Wiiリモコン=ユーザインターフェースとしてのセンサー

    昨日の、日人が発売と同時にiPhoneを携帯電話として使う方法を思いついた!という一発ネタ的エントリーを、id:wetfootdogさんのまとめ記事で取りあげていただいた。(ネタバレへの配慮、ありがとうございます) そこ経由で、まんぷく::日記 - まん延するニセiPhoneというエントリーを見て考えたこと。 デバイスの小型化によって、入出力のレンジが細くなることは、昔からの永遠の課題である。iPhoneMac OS X を搭載することは、その問題が先鋭化してくることの象徴だ。 メモリもCPUも、フル機能のUNIXに先進的なグラフィックをサポートするのに充分なレベルになっている。しかし物理的な形状に縛られるユーザーインターフェースは、そのような富豪的進化は望めない。 具体的には、ボタンを取るか表示エリアを取るかというジレンマがどうしても残る。iPhoneの場合は、ボタンを捨てて広い表

    アンカテ(Uncategorizable Blog) - iPhone×Wiiリモコン=ユーザインターフェースとしてのセンサー
  • アンカテ(Uncategorizable Blog) - RiyaはRiyaの技術の最もつまらない応用例でしかない

    タイトルを思いついてから、念の為、Riyaのサイトを久しぶりに見てみたけど、予想以上にひどかった。 ひととおり見ても、何ができて何が嬉しいのか全くわからない。変にAjax使ってて、悪いインターフェースの見みたいだ。Riyaを知らない人は、CNET Japanの記事の方を見た方がいいだろう。 よくわからないけど、写真から顔が認識できるということが凄い技術であることは間違いない。でも、この技術の可能性はRiyaのサイトを見ても全然わからない。 これは、Flashという技術を作り出した人が、Youtubeやのまネコのことを予想できなかったのと同じだ。 YoutubeがRiyaを買収したら、かなり面白いことになるような気がする。あの膨大な動画の中にある顔が全部自動認識されて、同じ顔が相互にリンクされるのだ。 同じ人物が登場している動画の関連づけで、たとえば、辻と加護が関連していることなんかは、動

    アンカテ(Uncategorizable Blog) - RiyaはRiyaの技術の最もつまらない応用例でしかない
  • 1