2015年度は、表紙連載で『ふらんす』90年の歴史を振り返ってくださった倉方健作さんが、2016年度は101年目を迎える白水社のフランス語の語学書の歴史に切り込みます。
ニュースで「COTON」や「AQUA」といった名前の商品が発売された記事を書いたとき、ネイティブスピーカーが書いたニュース文では「Coton」「Aqua」と小文字になっていました。 企業が決めた正式な商品名・ブランド名が大文字の「COTON」「AQUA」ならば、ニュース文も大文字にした方が良いのではないかと提案しました。 しかしネイティブからの回答では「COTON」の表記は「noisy」と言われました。文中で大文字で書かれると、すごく邪魔で気になってしまうそうです。 以前にもアプリ「ざっくり英語ニュース!StudyNow」の中でジャニーズのTOKIOの記事を書いた時に「TOKIO」が「Tokio」と表記されていました。日本人としては逆にTokioの表記は違和感があります。 以下、固有名詞の大文字・小文字の使い分けとルールについて興味深い話が聞けたので、ネイティブにヒアリングした結果をまとめ
日本人にとってもっとも難しいことの一つは、名詞に「the をつけるのか」「a/an をつけるのか」「それとも何もつけないのか」という判断です。 僕が実際に生徒の作文を添削してみると、一番多いのが不定冠詞 a/an のつけ忘れです。そこで今日は一体どんなときに冠詞が「つかないのか」について考えてみましょう。 そもそも冠詞とは一体なんなのか? 冠詞というと難しそうですが、実は some, any, that, these, his, her などの「限定詞」と呼ばれる単語の仲間です。限定詞は、その後の名詞をより明確にする働きがあります。 His car→「彼の車」 所有者を限定 That car→「あの車」 位置・場所を限定 Two cars→「2台の車」 台数を限定 Some cars→ 「何台かの車」 台数を限定 A car→ 「無作為に選んだ1台の車」 無作為に一つだけ選ばれたものの限定
英語を学ぶ上で、日本人がもっともつまずくのは、冠詞の正しい用い方です。TOEICで満点をとる人ですら、かなり間違えてしまうのがこの部分です。冠詞は最後の最後まで残る鬼門と言っても良いでしょう。 そこで今日は、どうやったらこの冠詞の間違いを減らせるのか、名詞の捉え方から考え直してみることにしました。まず、どんなときに複数形を用いるのか、次に、不定冠詞 a/an の使い方について考えてみましょう。 名詞の基本は複数形だ! まずは、一般的な名詞の使い方です。例えば、「僕はりんご好きだ」と言いたいとしましょう。 ここで表現したいのは「特定のりんごが好きだ」ということではなく、「僕はリンゴというカテゴリの果物が’好きなのだ」という文脈です。 「僕はリンゴが好きだ」は次の4通りの言い方が可能ですが、それぞれどうニュアンスが異なるのか順番に見ていきましょう。 I like apple. I like a
前回は日本人にとっての鬼門、不定冠詞 a/an について説明しましたが、今回もやはり大半の日本人がつまずく可算名詞/不可算名詞、いわゆる「数えられる名詞・数えられない名詞」についてお話したいと思います。 この可算名詞/不可算名詞は、実にトリッキーです。日本人からすると数えられると感じられるものが数えられなかったり、逆に数えられないと思ってたものが数えられたりするからです。それだけでもややこしいのに、場合によって数えたり、数えなかったりする単語もあります。そのため僕らにはまるで一貫性がないように感じられ、何が何だかわからなくなってしまうのです。 今回は、英語という言語が、いったいどのような原理で名詞を数えるもの、あるいは数えないものとして捉えているのか、その根本から順に解説していきたいと思います。 何を基準に数えたり、数えなかったりするのか? ある名詞が数えられるか数えられないかを決定する要
『日本言語地図』(1966年〜1974年刊)は,全国各地の方言で,どのような語形や発音がどこに現れるかを項目ごとに表示した地図集です。 本ページでは,『日本言語地図』所載の全地図の画像をPDF形式で公開しています。 地図画像は縮刷版(1981年〜1985年刊)から作成しました。また、『日本言語地図』各集の別冊・付録は国立国語研究所学術情報リポジトリで閲覧・ダウンロードすることができます。 『日本言語地図』第1集~第2集の地図画像は クリエイティブ・コモンズ パブリック・ドメイン・マーク 1.0 ライセンスの下に提供されています。 『日本言語地図』第3集~第6集の地図画像は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。 『日本言語地図』 第1集 言語地図 (50枚),参考地図 (1枚),付録A,付録B 『日本言語地図』第1集の地図画像は クリエイティブ・コ
0.はじめに いきなりですが、あなたは talk away という熟語の意味がわかりますか? talk は「話す」、away は「離れて」という意味で、これは知っていると思います。 が、これじつは、「ぺちゃくちゃ喋りまくる」って意味なんです。 なぜこんな意味になるのか? それは away に「継続」、「どんどん~する」という意味があるからなんです。 これを知ってた人も知らなかった人も、こういった馴染み深い簡単な単語こそ奥が深いということは、なんとなく知ってたと思います。 たとえば、もし中学や高校で良い教師に恵まれれば、「on を「上」と覚えてはいかん」ということで、a picture on the wall(壁にかかった絵)、a fly on the ceiling「天井にとまったハエ」などの例を挙げたうえで、これらより、「on は「接触」を意味するのじゃ」と教わったことがあるかもしれませ
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ようこそ阪大外国語学部スウェーデン語専攻へ! スウェーデン語専攻は大阪外国語大学時代の1985年に創設され、スウェーデン語学、スウェーデン社会、スウェーデン史の授業科目を中心に開講している日本の国立大学唯一の専攻です。 スウェーデン語はデンマーク語やノルウェー語、アイスランド語などともにノルド語(フィンランド語は別系統の言語)と呼ばれていますが、これらの言語は系統的に英語、ドイツ語、オランダ語などとともにゲルマン語というグループを形成しています。スウェーデン語の構造はなかでも英語に近似しているので、英文法の得意な人は修得がはやいと言えるでしょう。スウェーデン語をしっかり会得すると隣国 のデンマーク語やノルウェー語も特に勉強しなくても、かなり理解できるという醍醐味があります。 スウェーデンの本質を知るためにはまずはスウェーデン語の知識が不可欠です。スウェーデン語専攻でスウェーデン語を習得し、
日本歴史言語学会 『歴史言語学』創刊のお知らせと原稿の募集 日本歴史言語学会 会員各位 会員の皆様にはご清祥のこととお慶び申し上げます。 昨年12月に大阪大学にて開催された日本歴史言語学会第一回大会は、設立直後にもかかわらず誠に盛会でありました。これも一重に会員諸兄のご協力の賜物であります。今後ともわが国の歴史言語学の進展と日本歴史言語学会の充実にお力添えください。 さて、その後検討させていただきまして、本学会の学会誌は『歴史言語学』(Historical Linguistics in Japan )と題することになりました。喜ばしいことに、その創刊号がいよいよ本年初冬に刊行される予定です。 第一回大会で実施したアンケートによりますと、学会誌の公開方法として、冊子を求める声と、今日風の e-ジャーナルを求める声がほぼ半々でありました。両方の要望にお応えすべく、『歴史言語学』は従来の
SNSやネット記事で「アメリカ(ヨーロッパ)の大学生は在学中に100冊は本を読む。それに比べて日本(以下略」という話を目にすることがあります。その真偽・賛否・内容はともかく,言語学をやる学生向けに和書で100冊選ぶとしたらどうなるのかなと思いリストアップしてみました。 もちろん私一人ではどうにもならず,何名かの方々に推薦頂きました。お名前を挙げると分野が丸わかりで何らかの迷惑がかかるかもしれないので記すことはしませんが,あらためて感謝申し上げます。 私の専門分野や好みの問題で偏りもありますが,個人が出すブックリストってそういうもんだと思うので,どうかご容赦を。また,学生が読むには難易度の高いものもそれなりに含まれています。私としては「ぜひ読んで!」というものから「一度手に取ってみて!」というものまで差があるのですが,そのあたりは特に記していません。そういうこともあり,個別の本について詳しい
英語史上,William Caxton (1422?--91) は英語を初めて印刷に付した人物として広く知られている.Caxton は,1476年にウェストミンスターに印刷所を構え,本格的に印刷業を開始した.印刷の起業家として最も大事なことは,誰に対して,何語で書かれたどのような出版物を売るかを明確にすることである.Caxton は王,貴族,富裕な商人に的を絞り,彼らが読みたがっているロマンスや歴史物語を英語で(翻訳し)印刷することに決めた. しかし,この的の絞り方は当時の状況に照らせばギャンブルのようなものだった.Knowles (60--61) が次のように述べている. William Caxton was a businessman who operated for a long time from Bruges, in modern Belgium. At that time th
英語史における印刷術の発明の意義について,スライド (HTML) にまとめてみました.こちらからどうぞ.結論は以下の通りです. 1. グーテンベルクによる印刷術の「改良」(「発明」ではなく) 2. 印刷術は,宗教改革と二人三脚で近代国語としての英語の台頭を後押しした 3. 印刷術は,綴字標準化にも一定の影響を与えた 詳細は各々のページをご覧ください.本ブログの記事や各種画像へのリンクも豊富に張っています. 1. 印刷術の発明と英語 2. 要点 3. (1) 印刷術の「発明」 4. 印刷術(と製紙法)の前史 5. 関連年表 6. Johannes Gutenberg (1400?--68) 7. William Caxton (1422?--91) 8. (2) 近代国語としての英語の誕生 9. 宗教改革と印刷術の二人三脚 10. 近代国語意識の芽生え 11. (3) 綴字標準化への貢献 1
中学3年生の15%が、「日本人だけど、日本語ができない」少し前になりますが、9月23日の東京新聞にこんな記事が掲載されました。 中学三年生の約15%は、主語が分からないなど、文章理解の第一段階もできていなかった。約半数が、推論や二つの文章の異同などを十分に理解していなかった。 また、基礎的読解力は中学では学年が上がるにつれて緩やかに上昇するが、高校では上昇しなかった。高校の教科書が理解できず、力が伸びていない可能性があるという。基礎的読解力と進学できる高校の偏差値との間には、強い相関があった。 (国立情報学研究所の)新井教授は「基礎的な読みができていないと、運転免許など資格の筆記試験にも困難を伴うと予想される。中学卒業までに中学の教科書を読めるようにしなくてはならない」と話した。 出典:東京新聞(2017年9月23日)「中3の15%、短文も理解困難 教科書や新聞で読解力調査」 全国調査で調
文道館(ネコだいすき)語文セミロング @bundoukan @ogikubokei 「ar抜き言葉」だったんですね おばあさんに「お一人で行かれる(お行きになる)のですか」と敬語で言ったつもりが、「1人でちゃんと目的地まで行けるのかよ」 って意味に曲解されて、「失礼な! 一人で行けますよ」と怒らせてしまったなんて例もどこかで読んだことがありますー 2017-11-03 22:58:40
1 初期人類と言語的人類はまったく別もの 人類がアフリカで生まれたことは、いまや常識である。 だけどアフリカのどこで、いつ、どのように生まれたのかということになると、まだ確かなことはわかっていない。どうしてわかっていないのだろう。 そもそも、人類という言葉(概念)が、広すぎるところに問題がある。ラーメンの歴史を知りたいのに、おのおのが自分の好きな麺を論じているのだ。 科学雑誌ですら、「人類の起源」というタイトルで、直立二足歩行する猿人を論ずることもあれば、言葉を獲得した現生人類を論ずることもある。そのために議論が錯綜し、混乱するのだ。人類学者や言語学者も、この問題を放置したまま議論を続けている。 「人類」というひとつの言葉で、「300万年前に直立二足歩行しはじめた初期人類」と、「7万年前に肺の気道の出口である喉頭が食道の途中にまで降下して、母音の発声が可能になった言語的人類」とを区別せずに
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