【ソウル時事】韓国の聯合ニュースは5日、南西部・珍島沖の客船「セウォル号」沈没事故で、船の重心を安定させるために積む「バラスト水」が、基準の4分の1しかなかったと伝えた。合同捜査本部の話として報じた。 船舶等級格付け会社は2013年1月にセウォル号の検査を行い、船の復原力を保つにはバラスト水が約2000トン必要と指摘していた。しかし、事故当時は約580トンだったことが判明。1等航海士は調べに対し「貨物を多く載せるため、バラスト水を抜いた」と供述しているという。 一方、聯合は事故当時、船の運航を担当する乗組員らが、救助艇が来るのを最も早く確認できる操舵(そうだ)室や船室の廊下に集まり、乗客より先に救助艇を見つけ、われ先に脱出したと報じた。