レジームはフランス語で「体制」の意味で、世界史や政治の世界ではフランス革命での「アンシャン・レジーム(旧体制)」が有名ですね。 ニュアンスとしては打倒すべき、忌避すべき悪しき固陋体制、というほどの意味で、安倍首相は戦後日本の社会政治システムをそれになぞらえて「戦後レジーム」と命名したと考えられます。 バブル以後、低迷し続けた日本経済、公共精神の喪失、地域社会・家族の崩壊、犯罪率の増加、東アジアでの緊張増大などに対し、首相はこれらを一くくりに否定すべき「戦後レジーム」とし、憲法改正や愛国心教育などで対処しようとした訳です。 しかし氏の思想を戦後体制否定とすると、それを突き詰めれば戦後体制の一要素である自民党や、親米主義をも否定することになります。ところが安倍氏は自民党総裁になったばかりか、アメリカの対テロ戦争への協力にも積極的です。そんなことから戦後レジーム批判は自己矛盾ではないか、という批