【ヨハネスブルク服部正法】AP通信によると、西アフリカ・ナイジェリア北東部マイドゥグリで8日、政府軍兵士が30人以上の民間人を射殺した。マイドゥグリは、キリスト教会や政府機関へのテロ攻撃を続けるイスラム過激派ボコ・ハラムの拠点で軍が厳戒態勢を敷いており、ボコ・ハラム戦闘員と誤って射殺した可能性もある。 AP通信記者が現場で死者数を数えた。犠牲者は武器を持っておらず、ボコ・ハラム戦闘員と断定する証拠はなかったという。ある軍兵士は「爆弾攻撃を受け、将校が死んだため」と、報復のための発砲だったことを示唆したという。同記者は兵士が50軒程度の家屋に火を放つのも目撃したとしている。 ナイジェリアでは09年以降、ボコ・ハラムのテロ攻撃による犠牲者が1000人を超えている。一方、軍による掃討作戦も激烈になっており、ボコ・ハラム側に多数の死者が出ている模様で、報復の連鎖による、さらなる治安悪化も懸念される