テクノロジーだけでは解決できない利用者のモラル そうしたシェアサイクルに関する問題は、中国に限ったものではない。例えば筆者が先日取材で訪れたフランス・パリでは、市営のシェアサイクル「ヴェリブ」が展開されている他、「Lime」「Bird」などのスマートフォンを通じて利用できる電動キックスケーターのシェアリングサービスも進出しており、多くの人が移動手段として利用している様子を見て取ることができた。 だがそのヴェリブに関しても、やはり破壊や盗難などの被害を多く受けているのに加え、メンテナンスが間に合っておらず故障したままの自転車が多い、電動アシスト自転車の数が少ない、など不満も多いようだ。実際現地の人からも、ヴェリブの事業は「順調ではない」との声を聞いている。 また、ヴェリブは専用の駐輪場に返却するシステムであるため乗り捨ての問題は少ないが、キックスケーターのシェアリングでは自由に乗り捨てができ