3月5日(ブルームバーグ):日本格付研究所の内海孚社長はブルームバーグ・ニュースのインタビューで、日本銀行の先月の追加緩和を「あり地獄」に例えて、「日銀は自らを動きの取れない方向に追い込んでいる」と述べた。その上で、財政規律喪失や国債市場のバブル化と崩壊など、将来大きな禍根を残す可能性があるとの見方を示した。 内海氏は1989-91年に大蔵省(現財務省)の財務官を務め、国際金融情報センター理事長を経て現職。1日行ったインタビューで「白川方明総裁はバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長と金融緩和競争をやっているか、単に追随しているようなものだ。バーナンキ議長が何をやっているかみれば、日銀が何をやるか分かると海外の人も言い始めている」と語る。 その上で「今回の決定で円安・株高となり、短期的には成功したと思うし、それはそれで結構だが、中長期的には非常に大きな問題を残すことになる」と指摘