円安が対ドルで急速に進行する中、日本銀行と財務省が円安に歯止めをかけるため、24年ぶりに円買い・ドル売りの直接介入に踏み切るのではないかとの観測がトレーダーやアナリストの間で浮上している。日本は国内輸出企業を支援するため円安を容認、むしろ円安を促してきたと貿易相手国から長く批判されてきただけに、円買い・ドル売りの直接介入に乗り出せば、異例の行動になる。 1.為替介入はどのように決まるのか?財務省が為替市場への介入が必要かどうかを判断する。介入が必要な場合は日本銀行に指示し、日銀が売買を実行する。通常は介入を実施する前の段階で、通貨当局者が為替動向に応じて慎重な言葉遣いで警戒感を示す。「あらゆる措置を排除しない」「断固たる措置を取る用意」といった言い回しが当局者から出てくると、為替介入が間近に迫っている可能性が高いとして市場の警戒感が最高潮に達する。 2.介入の基準となる為替水準はあるのか?