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ブックマーク / www.cscd.osaka-u.ac.jp (2)

  • 状況論としての正統的周辺参加

    正統的周辺参加(LPP)理論は、通常は学習(=認知過程)の状況論的アプ ローチであると理解されている。 ——その理由はどうしてだろう? 古典的学習理論の立場は、個体が技術と知識を主体的に習得していくことを「学習」と定義する。しかし、そこでは、主体が技術と知識を習得し た時の状況=環境について考慮さていない。その場合の状況とは、環境が個体に与える影響、ならびに個体が環境との相互作用をおよぼすこと、などが含まれ る。 ——とすると、状況論というのは、知識と技術の習得がおこなわれる際には、その状況との関連 づけがおこなわれることが重要であるのみならず、その要素が学習にとって不可欠と考える立場のことなのだろうか? このあたりは専門家の意見を聞かなければならないが、とりあえずそのように理解しておこう。 ——状況論の理解においては、主体が保有する内部と外部が論理的に——あるいは観察状況的に ——切り離

  • 最近接発達領域(ZPD)

    最近接発達領域(さいきんせつはったつりょういき)とは、ロシアの心理学者レフ・ヴィゴツキー(L.S. Vygotsky, 1896-1934[写真])が提唱した、他者(=なかま)との関係において「ある ことができる(=わかる)」という行為の水準ないしは領域のことである。これは、学習過程では理解できる児童の「理解構造」がなんらかの形でスピルオーバーして、他の児童に影響を与えている可能性があることを示唆する(またその検証が必要である→「『学習する社会を創造する』を読む」)。 あるいは、学習者の間に良好なコミュニケーションが確立している場合には、能力別クラス編成よりも、さまざまな学習能力者が混在している「非競争的なごた まぜ状況」のほうが、学習者の効率向上が見込まれるだけでなく、集団全体の学習習得の総成果(マクロ経済でいうところのGDPに相当)も増大する可能性が ある(→「パレート最適」状態)。

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