東京大学などの研究グループは、先月、東京と埼玉県にまたがる『立川断層帯』で、断層がずれ動いた痕跡を新たに見つけたと発表していましたが、その後の調査の結果、地震の痕跡ではないことが分かったと訂正しました。 以前行われた工事の跡などと見誤った可能性があるとしています。 これは東京大学地震研究所の佐藤比呂志教授が記者会見をして明らかにしました。 それによりますと研究グループは、東京と埼玉県にまたがる立川断層帯の構造などを調べるため、去年10月から先月にかけて立川市などで長さ250メートル、深さ10メートルにわたる大規模な掘削調査を行い、先月6日、断層がずれ動いた痕跡を新たに見つけたと発表していました。 しかし、その後さらに深く掘って調査した結果、地層のずれが途切れていたほか、ずれた部分にセメントなどが含まれていることが明らかになり、研究グループは、地震の痕跡ではないことが分かったと訂正しました。