ビッグデータとプライバシーの議論に一石を投じるか---。ソニーがビッグデータ利活用事業へ向け、本格的に足を踏み出した。 同社は2013年8月19日、ビッグデータの活用を目的として、プライバシーに配慮したクラウドシステムを開発したと発表した。個人を識別するデータを分離して、履歴データのみインターネット上のサーバーに保存する仕組みだ。サイバー攻撃などで万が一データが漏洩しても、プライバシーの被害を最小限にできる。 このクラウドシステムを利用した事業の第一弾は、薬局で受け取る処方薬の履歴データをサーバーに保存する「電子お薬手帳」である(図)。2013年秋に川崎市全域で試験サービスを開始する。 利用者にはまず、ソニーが開発した非接触型ICカード技術「FeliCa」対応の専用カードを配布する。FeliCaカードには、利用者に割り当てた共通IDと、暗号化した氏名、生年月日を保存する。サーバーには、共通
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