最近もてあます土日は美術館に出向いたりしている。日本ではあまり行かなかったが、ヨーロッパに来てから旅行ついでに行く機会が増えた。良くできた美術館に行くのは楽しいもので、そこには「作品」という芸術があり、そしてそれ以上のものがある。それは巧妙な配置だ。 巧妙に配置された作品群は、単なる作品の枠を越え、そこに流れる例えば歴史の流れであるとか、作品が成立した時代の持つバックグラウンドであるとか、作者の感情や意図を肌で感じさせてくれる。もちろんそれらは机上で学べるものだろうが、やはり感じるのはまた違う。 個人的に一番感心したのはオランダにあるクレーラー・ミュラー美術館で、あそこは写実主義が唐突に印象派に移行する、素人には全く理解できない流れを巧妙に見せてくれる。それは偉大な芸術家の単独の作品だけでは決して分からない、編集という隠れたいぶし銀の仕事である。 編集と言えば、ネット界隈でも2つの編集芸術