文化庁の著作権分科会の法制問題小委員会の2009年度第4回目の会合が8月25日、開催された。 日本の著作権制度に関わる法的問題を議論することを目的に設置された同委員会。2009年度は、“日本版フェアユース”と呼ばれる著作権法における一般規定について4月から議論が続けられている。4回目の開催となった今回の会合では、前回に引き続き、同制度に関わりのある利害関係者を招いたヒアリングが行われた。 今回のヒアリングでも、フェアユース規定導入の是非をめぐって、関係者による綱引き状態が続いた。フェアユースは、現行の著作権制度では対応しきれない著作物の二次利用に対する権利制限について、公正性が認められる利用については個別の許諾なしに認めることができる一般包括的な指針を米国の著作権制度に倣って導入しようというものだが、著作物の二次的利用を促進したい産業界と、権利者権限を不当に狭められたくない権利者双方の思惑