英国は欧州の国だ。これまでもそうだったし、今後も常にそうであり続ける。欧州連合(EU)は英国にとって飛び抜けて大きな貿易相手であり、ロンドンは欧州の金融の首都だ。欧州の近隣諸国で起きることは、英国にとって常に重大な関心事になる。 だが、その一方で、英国の歴史は大陸欧州諸国の歴史とは違っている。海に守られた英国は、侵略を防ぐことができた。海の向こうのチャンスを求め、欧州が1人の独裁的支配者の手に落ちないよう全力を注いだ。英国はそれに成功した。 現在、英国はもはや世界的大国ではなく、欧州は平和裏に一体化している。法的には、英国はEUの内側にいる。心理的には、これまで以上にEUの外側にいる。要するに、英国は半ば分離しているのだ。その事実は、英国によるユーロの拒絶や英国独立党(UKIP)の台頭、2017年にEU加盟の是非を問う国民投票を行うというデビッド・キャメロン首相の約束に表れている。 英国の