タグ

ブックマーク / okemos.hatenablog.com (38)

  • アメリカ政党政治のダイナミクス:Asymmetric Politics - P.E.S.

    アメリカの二大政党、民主党と共和党の間の違いはなんなのか? 勿論、民主党はリベラルで共和党は保守なのが重要な違いなのですが、その点を除くとあたかも両政党が同じかあるいは鏡像であるかのように扱われる事がよくあります。政治経済学の伝統的な中位投票者定理などのモデルでも一次元の政治的選好、つまりイデオロギーの軸上に政党を置きますが、これなども政党は政治的ポジション以外は同じであるという仮定の上に成り立っています。 (一次元の政治的選好の例) もちろん経済学政治学のモデルにおけるそういう仮定は興味の対象以外の要素を排除する為の方便であって、真実であることは勿論、現実的であることすら意図しているわけではないのですが、そういった研究の為のモデルではない政治についての一般の言説においてもそのような対称性が仮定としてではなく、あたかも自明の事実であるかのように語られたりもします。とくにメディアにおいては

    アメリカ政党政治のダイナミクス:Asymmetric Politics - P.E.S.
  • ドナルド・トランプ:4兆ドルの人類への大惨事 - P.E.S.

    アイオワでの共和党予備選のある2月1日までもう一ヶ月半ほどになってしまいましたが、トランプは今だに共和党員の中で人気です。 (12月18日のRealClearPoliticsの2016 Republican Presidential Nomination) なぜトランプが人気になのかについては前に一度書きましたが、最大の魅力はやはり普通の共和党の政治家なら、というか当たり前の政治家なら言わないような事を言うからでしょう。そこら辺をある意味、表しているのが下の図です。 アメリカ政治報道では、政治家の発言が正しいかどうかをチェックするFact checkというのが行われてまして、この図はそのファクト・チェッカーの一人が今回の大統領選予備選候補者達と、あと有名な政治家について行ったファクトチェックの結果をまとめたものです。チェックされるのは目立っている政治家の目立った発言としてこのファクト・チ

    ドナルド・トランプ:4兆ドルの人類への大惨事 - P.E.S.
  • 不平等の拡大と縮小: 先進国中産階級層の一人負け - P.E.S.

    新年あけましておめでとうございます。ここ数年、ろくに更新してませんが、年はなんとか記事を書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。 さて、ピケティの成功以来、所得・富の不平等についての議論が活発化しています。所得の不平等については以前から、国民の大多数の所得が上昇しない中でトップ層の所得だけが急上昇して不平等が拡大しているという指摘と、その認識は先進国だけを見ているからで、途上国のキャッチアップにより世界全体での所得不平等は縮小していっているという反論がありました。どっちもその通りだなと思うのですが、クルーグマンが新年一発目のブログ記事でその両方を一つにまとめた図を紹介していました。 これは世銀のChristoph LaknerとBranko Milanovicの論文の図にクルーグマンが手を加えたもので、1988年から2008年の間の世界全体での所得分布階層ごとの所得上昇率を表

  • フィルバスターとは議事妨害と訳したり! - P.E.S.

    オバマ政権の2期目もすでに一年以上が経ちました。アメリカ大統領の2期目というと、必ず出てくるのが「レームダック」という言葉であり、大統領の指導力のなさが言われます。たとえばファイナンシャルタイムズのこの記事のように。特にオバマの場合、1期目の最大の政治的業績である医療保険改革の法案、Affordable Care Actの為に2期の1年目にスタートしたオンライン上での医療保険購入サイトがオープン当時まともに動かない*1という問題があったりして、2期目は最初から躓いてしまいましたし。 しかし最近、潮目を変えてくれそうな事が「核」絡みで二つありました。 一つはイランとの核開発についての合意であり、もう一つがその合意の数日前のアメリカ時間11月21日のアメリカ連邦上院での「核オプション」の行使です。この「核オプション」とは、近年のアメリカ政治をマヒ状態に陥らせていたフィルバスター*2を無効化する

    フィルバスターとは議事妨害と訳したり! - P.E.S.
  • 「エリジウム」「クロニクル」 社会と医療費と個人とSF、あるいはあまり映画評ではない感想 - P.E.S.

    アメリカでは今(2013年10月6日現在)、オバマケアの存続を巡って連邦政府の一部閉鎖が起こっています。「オバマケア」とはオバマ大統領によって進められたアメリカでの国民皆保険を目指す医療保険改革で、特にAffordable Care Actと呼ばれる法律を指した言葉です。この法律は上下両院によって可決され、大統領によって署名され(当然ですが)、さらには起こされた違憲裁判にも勝利して最高裁から合憲という判断を勝ち取ったのですが、それでも政府による保険の提供を阻止したい下院共和党がついにはオバマケアへの予算の支出を止めないと政府予算案を成立させないと脅迫*1、しかし民主党側がそれを拒否して現在の状況になっています。こんな風に医療保険がアメリカで大問題になっているのは、アメリカでの医療費が他の国よりも飛び抜けて高いからです。 一人当たり医療費 こんなに医療費が高いのに*2、アメリカは主要国ではこ

  • あ、差し押さえる家、間違えた!でも、謝んないよ〜ん - P.E.S.

    アメリカ・オハイオ州での事件なんですが、ビックリしたのでブログに。 家のローン返済が滞ると差し押さえを受けたりします。日ではどうなのか知りませんが、アメリカではローンの貸し手がレポマン(回収業者)を送り込んで、返済が滞っている住人がいない間に家に入り込み、金目の物を全て持ち出して、家の鍵も変えたりするそうです。このレポマンは何度か映画のネタにもなっていて、1984年のSF映画「レポマン」では車のローン返済取り立てのレポマンが車を差し押さえたらその車に宇宙人の死体が積まれていたという話でした。2010年の「レポゼッションメン」はえぐくて、この映画のレポマンは近未来の人工臓器ローンの取り立て業者。ローンが払えないと人工臓器を取り立てにきます。勿論、代わりの臓器をくれたりするわけじゃないので、臓器を取り立てられた後はまあ、借金はちゃんと返そうねというとても道徳的な話という事にります...酷い話

    あ、差し押さえる家、間違えた!でも、謝んないよ〜ん - P.E.S.
  • クルーグマン: モデルとしての日本 - P.E.S.

    またクルーグマンの翻訳です。日がらみだと訳してしまいますね。クルーグマンはリベラルですが、アベノミクスが上手くいくことを願っています。俺も安倍政権は好きじゃないですが、いい加減日の経済的衰退にはうんざりなので、ほんとにアベノミクスに成功してもらいたいです。 モデルとしての日 2013年5月24日 一世代前、日は経済的模範として広く称賛され、そして恐れられていた。ビジネス書のベストセラーはその表紙にサムライをのせて、日式経営の秘密を教えると約束していた。マイケル・クライトンのそれ*1のようなスリラーは、日株式会社を急速に世界を支配しつつある止められない力として扱っていた。 そして、日は終わりがないような景気停滞に落ち込んでしまい、すると世界の大半はその興味を失ってしまった。主な例外は比較的わずかな経済学者たち、今は連邦準備制度の議長であるベン・バーナンキ(pdf)、そして読者諸

    クルーグマン: モデルとしての日本 - P.E.S.
  • 経済学者のためのSF - P.E.S.

    なぜだか最近、SF小説お勧めリストがはてなブックマークをにぎわしてます。 読んでいてもたいして良いことはないSF名作私選十作 - 脳髄にアイスピック読んでなくてもヤバくない名作?SF小説10選 - novtan別館読んでおくと良いかも知れない名作SF小説8選 - あざなえるなわのごとし読んでないとヤバイ(?)ってレベルの名作SF小説10選 - デマこいてんじゃねえ! なぜ??とか思っていたら、これがシンクロニシティというやつなのかクルーグマンがノア・スミス氏のブログポストに影響されて、経済学者のためのSF小説をいくつか紹介してました。なのでそれを翻訳、ではなくてそもそものノア・スミス氏の方のポストを訳してみました。 経済学者のためのSF ノア・オピニオン 2013年5月11日 Diane Coyleが「経済学者のための古典作品」と題したブログポストを挙げたところ、ツイッターで誰かが私に「経

    経済学者のためのSF - P.E.S.
  • クルーグマン:宇宙人の代役 - P.E.S.

    また久しぶりの翻訳です。色々忙しいのですが、ファイナンシャルタイムズに載ったなぜ日がリフレ政策に乗り出したのかについてのコラムについてクルーグマンが短い文章を、この夏公開のSF映画Pacific Rimの画像をつけて書いてましたので、訳しておくことにしました。このブログのタイトルのSはSFのSなんで(笑) なお訳中の( )は訳者によるものです。 宇宙人の代役 ポール・クルーグマン 2013年5月9日 ほとんど誰もを驚かしたことに、日が、あの日が!、緊縮主義の教義から離れ、積極的な金融・財政政策の組み合わせを試してみるのにもっとも意欲的な先進国として浮上してきた。アベノミクスへの評価を下すのには当然まだはやいけれど、よい兆候は現れてきている。しかし、なぜこんな事になっているのか? David Pillingはファイナンシャルタイムズのコラムで2011年の津波と、中国が名目値で経済規模世

    クルーグマン:宇宙人の代役 - P.E.S.
    walwal
    walwal 2013/05/10
    クルーグマンにかぎらず海の向こうの人たちはこういう認識なのかなあ?
  • ポール・クルーグマン: あの賃金を引き上げろ - P.E.S.

    hamachanさんがこのブログポストで取り上げている、クルーグマンの最低賃金についての新聞コラムの翻訳です。 追記:コメント欄でのoptical_frogさんの意見を参考に、といいますかopical訳の方が良かったのでのそのままいただきました(汗)。 あの賃金を引き上ろ ポール・クルーグマン 2013年2月17日 オバマ大統領はその一般教書演説のなかで多くの良い提案を述べている。残念ながらそのほとんどは予算の支出を必要とするので、下院を共和党がコントロールしている以上、それらが実現するとは考えにくい。 しかし、とある重要な提案については予算の支出が必要ない。最低賃金の7.25ドルから9ドルへの引き上げと、今後のインフレーションに合わせた上昇という大統領の提案だ。さて、となると問わなければならないのは、これは良い政策だろうかということだ。そしてその答えは、ちょっと驚きかもしれないが、明らか

    ポール・クルーグマン: あの賃金を引き上げろ - P.E.S.
  • 2012年アメリカ大統領選、関係者の発言 - P.E.S.

    さてご存知のように一ヵ月前に2012年のアメリカ大統領選は終わりまして、オバマの勝利となりました。その選挙で各陣営の参謀として働いた人たちが選挙についての分析を語り合うコンファレンスが11月29日にハーバード大学で行われたそうです。これは1972年以後のすべての大統領選後に行われてきたものだそうで、共和党の予備選・党大会、民主党の予備選・党大会、そして一般選挙などについて内部の人たちが語り合うコンファレンスということです。こういう事をちゃんとやっているのは、アメリカの偉いとこだなぁと感心します。 上のリンク先でそのコンファレンスの音声データが聞けるのですが、なにしろ全部で7時間くらいありますから*1、その全てを聞く気にはなりません。ですがそのコンファレンスでの発言を簡単に紹介したブログ記事がありましたので訳してみました。 ただし元記事の最後の段落は、コンファレンスの終盤で停電が発生、建物を

    2012年アメリカ大統領選、関係者の発言 - P.E.S.
    walwal
    walwal 2012/12/06
    こういうことができるアメリカってすごいなあ。
  • どくしょかんそうぶん:「クトゥルフ神話への招待 遊星からの物体X」 - P.E.S.

    「クトゥルフ神話への招待 遊星からの物体X」を読んだので、感想を書いとく。 ちょっと前の「這いよれ!ニャル子さん」によるプチ・クトゥルフ神話ブームを受けて出たのかな?と邪推。 ただラブクラフト御大の作品は一作だけ。 代わりに、頼るのにアニメ一作だけでは弱いと思ったのか(これも邪推)、インスパイアされた映画「遊星から物体X ファーストコンタクト」が今年八月に公開されたジョン・キャンベルJrの「影がゆく」を「遊星からの物体X」のタイトルに改題新訳してまず最初の作品として収録(解説によるとラブクラフトへのオマージュとして書かれたのかもということなんだけど、ほんとかなぁ?もしかするとこっちを出すための方便としてクトゥルフが使われたのかもと思わなくもない)。 そしてラブクラフトの「クトゥルフの呼び声」がラスト。 キャンベルJrとラブクラフトの間を埋めるのが、イギリスのラムジー・キャンベルの5作。 「

    どくしょかんそうぶん:「クトゥルフ神話への招待 遊星からの物体X」 - P.E.S.
    walwal
    walwal 2012/08/25
    新訳なのか。読んでみようかな。
  • はっきり言っちゃいましょう、問題は共和党だって! - P.E.S.

    中道のシンクタンク、ブルッキングス研究所のトーマス・マン(Thomas Mann)と、保守派シンクタンクのAmerican Enterprise Instituteのノーマン・オーンスティンが書いたIt's Worse Than It Looksがワシントンで話題になっているそうです。このは、今のアメリカ政治の問題は共和党にあるという事を主張したで、詳細に述べられているという事を置いておくと、その内容自体は知っている人はとっくに知っていることですが、重要なことは保守派のシンクタンクメンバーも含めた著名な議会研究者がその事をおおっぴらに認めたという事かなと。いうならば、これまで誰も見ないですませてきたキッチンシンクの蓋をあけて見たような... 後もう一つは、共和党の過激な右傾化を見ないことにしてきたメディアの責任を追求している点です。その為なのか話題になっている割には、政治の販促の為

    はっきり言っちゃいましょう、問題は共和党だって! - P.E.S.
  • アセモグル・ロビンソン:収奪的エリートと労働組合 - P.E.S.

    収奪的エリートとはだれなのか?  ダーロン・アセモグル、ジェームズ・ロビンソン  2012年5月1日 Why Nations Failにおける我々の主張の鍵となるのは、充分なだけの政治的力を持った時、エリートは持続的な経済成長への害となる経済的制度や政策をしばしば支持するというアイデアだ。時には彼らは新しい技術を妨げ、時には社会の他の成員たちがその経済的ポテンシャルを実現するのを妨害する不公正な競争環境を作り出そうとする。そしてまた時には、他者の権利を侵害し、投資やイノベーションのインセンティブを破壊する。 <イタリック<The Economist>>誌のバトンウッド(Buttonwood)コラムが面白い質問をしている:こんにちの西洋経済においてその強欲なエリートとは誰だろうか? バトンウッドは、大きすぎて潰せないのに巨大なリスクを取る銀行家たちと、有権者として、そして時には組合をつかって

    アセモグル・ロビンソン:収奪的エリートと労働組合 - P.E.S.
  • ポール・クルーグマン:経済学者にしてSFファン - P.E.S.

    久しぶりにクルーグマンの記事を翻訳しました。クルーグマンのネット上での翻訳はoptical Frogさん等々、うまい方が何人も訳されているので俺がやる意味はないと思っていたのですが、今回のは(ちょっとだけ)SF絡みなのでやっておくことにしました(そして短かったし)。元記事はボストン・グローブ紙の書籍セクションの記事で、クルーグマンが新著の販促の為にやってきた際のインタビューのようです*1。ただ最後のところとか、ちょっと好きの為のものとしては悲しいこととなってますが笑 あと、クルーグマンとアシモフの関係については、ネット上でのクルーグマンの翻訳をよく読む人には有名とは思いますが、もしご存じない方がいらっしゃったら、オンライン上のクルーグマン翻訳の元締め*2である山形さん訳のこちらを御覧ください。 追記:コメント欄でAさんからLessingの名前を間違って「レッシグ」にしているという指摘を頂

    ポール・クルーグマン:経済学者にしてSFファン - P.E.S.
  • ジャパン、すげー!:世界各国の債務のグラフ - P.E.S.

    ここしばらくアメリカ政治ネタだったので、経済ネタを。というかグラフを。 マシュー・イグレジアス経由でTim Fernhorzが紹介している世界各国の債務と成長率の綺麗なグラフを知り、特に新しい情報があるわけではないのですが比較のグラフにされて改めて、おお、日すげえ!と思ったので転載します。 はてなだとグラフが縮小されてしまうので、細かいところはこっちで確認してみてください。 縦軸は政府債務の対GDP比、横軸は千ドル単位で表した国民一人あたりの政府債務、そしてサイズが債務の総額を表していて、右上の赤丸が日です。 つまり、GDP比、国民一人あたり、そして総額のどれで見ても日が飛び抜けてますね(追記:冷静に見てみたら、総額はアメリカを少し上回ったレベルで、飛び抜けてはなかったですね。ただアメリカと日が飛び抜けてはいますが)。日、カッケエ!! というわけなのでFernhorzはその記事で

    ジャパン、すげー!:世界各国の債務のグラフ - P.E.S.
    walwal
    walwal 2011/12/21
    日の丸に見えた。疲れているのかな?私orz
  • ヨーロッパにおける年齢の決定要因、あるいは耳毛と年齢の関係 - P.E.S.

    opticalさんが訳されたハーフォートのブログポストで、GDPとペニスサイズの間には有意な関係があるという冗談論文が紹介されていました。これは社会科学において、統計の利用は単に技術だけの問題ではないということを主張するためのそれなりにまじめな論文でしたが、統計学者のゲルマンがさらに冗談色のつよい論文を紹介していました。それもGDPとペニス論文はただのワーキングペーパーでしたが、こちらはEuropean Political Scienceというジャーナルにちゃんと載っています。こう書くと「知の欺瞞」事件が思い出されますが、文章からして冗談なのは明らかなので、じゃーなるも冗談論文として載せたんでしょう*1。短い論文なんですが、さすがに全部を訳すのはしんどいので、アブストラクトとイントロダクションだけ訳しました。興味を持った方は原文に当たってみてください。 ちなみにこの訳出部分には耳毛と年齢の

    ヨーロッパにおける年齢の決定要因、あるいは耳毛と年齢の関係 - P.E.S.
    walwal
    walwal 2011/08/16
    こういう冗談論文やペーパーを集めた本ってできないかしら(笑)。
  • 英国暴動の件、あるいは隣の暴動は綺麗に見える事について - P.E.S.

    英国での暴動、俺は特に興味あるわけじゃないのですが、それでも正直、ついこないだの中東でのことについてはソーシャルメディアがどうこうとか持ち上げてたのに、今回は違うんですかとつい皮肉っぽくなってしまいます。*1 そんな時にたまたま下のアメリカ政治学者さんのブログポストを見つけました。同じような事を感じている人も多いのじゃないかと思うので、訳してみました。 身近な暴動は綺麗なものじゃない Seth 2011年8月10日 John Hendricksonからの英国暴動とソーシャルメディアに関するちょっと興味深い意見。 今年初めの中東における蜂起とは違い、英国における今週の暴動とFacebook、Twitterそしてその他のソーシャルメディアプラットフォームとの関係は完全には明らかではない。 [...] ソーシャルメディアについての話を追っていくと、この暴動は一件の射殺事件への直接の反応というよ

    英国暴動の件、あるいは隣の暴動は綺麗に見える事について - P.E.S.
  • 自己成就的ユーロ危機?(ちょっと専門的)  - P.E.S.

    イタリアの債務危機問題についてのクルーグマンのブログポストを訳してみました。 もし誤字脱字・訳し間違いなどがありましたら、コメント欄にお願いします。 自己成就的ユーロ危機?(ちょっと専門的) ポール・クルーグマン 2011年8月7日 おそらく明日にはユーロ圏において大きなアクションがあるだろう。よって、簡単な分析を少しばかりしておく。 大きな問題は、イタリア、そして多分スペインの危機を欧州中央銀行による債権購入でコントロール下におくことができるかどうか、なのだろうと考えている。これはこれらの国々の流動性、あるいは支払能力の問題として語られることがよくあるが、私はオブストフェルド風の自己成就危機の可能性を考えた方が良いと思う。(オブストフェルドは固定相場制においての平価切下げを考えていたが、そのロジックは単一通貨圏内での債務不履行にも使うことができる)。 ギリシャのケース、そしておそらくはア

    自己成就的ユーロ危機?(ちょっと専門的)  - P.E.S.
  • アメリカの構造的失業の再生と死 - P.E.S.

    しばらく前に現在のアメリカの失業率の上昇は構造的失業率が上昇したからなのかについての議論があり、クルーグマンやデロングなどが構造的なものではなく循環的失業の上昇だと(ゆえに有効需要を高めるべきだ)と主張していましたが、この件についてある種の進展があったそうで、クルーグマンがそのことを説明しているブログへのリンクを張ってました。で、それが面白いなと思いましたのでそのリンク先のブログエントリーを訳してみることにしました。まあ簡単に言うと統計情報の改定があったということなんですが、社会科学のデータは(金融市場からのものなどを除くと)基的にいろんな人たちが情報を集めてまとめたものなので、どうしても一般への提供までに時間がかかる上に、追加のデータが手に入るとその改定が行われます。政府からのデータも同様で、しかも結構大きくデータが改定されてしまうこともあります。そういうのは仕方ないんでよねぇ。 とこ

    アメリカの構造的失業の再生と死 - P.E.S.