1997年に発覚した、民間金融機関などによる大蔵官僚への過剰接待事件以降、官僚の劣化が止まらない。中央官庁というのはブラック企業の典型であることが詳(つまび)らかになり、ルサンチマンを抱えた国民のバッシングを浴び、天下りも禁止される中、新卒採用での人気低下、止まらない若手の大量退職など、側から見ていても同情を禁じ得ないほど地盤沈下している。 こんな状態では官僚の士気は上がりようもないし、レベルの低い政治家に代わって能吏が組織として国を支えるという構造が崩れてしまったら、一体、日本はどうなってしまうのだろうか。こうした心配が、今まさに現実のものになろうとしている。 自分の大学の同期の中でも、当時の大蔵省(今の財務省と金融庁)に入省したのは、飛び切り優秀で真面目で勤勉な連中ばかりだった。それにも関わらず、そうした中から、森友学園への土地売却交渉記録の改ざんを指示した上に、国会で「廃棄した」とか