ABSとは、生物多様性条約において議論されている議題のひとつです。 ABSは、Access and Benefit-sharing(アクセスと利益配分)の略語ですが、正式にはAccess to genetic resources and the fair and equitable sharing of benefits arising out of their utilization(遺伝資源へのアクセスとその利用から得られる利益の公正かつ衡平な配分)といいます。※1 では、ABSとは具体的にはどんな議題なのでしょうか? 例えば、ある遺伝資源利用の技術力が高い国の製薬メーカーが、他国へ出向き、現地で見つけた植物の成分を利用して、運よく新薬を開発できたとしましょう。そしてその薬を販売して利益をあげ、経営します。 なんということはない、普通の話と思うかもしれません。 しかし、この時すでに問題