アリさんマークの引越社に対し次々と訴訟が起こっているが、中心的な問題点は、同社が社内制度として運用している「弁償金制度」である。 従業員や元従業員が、弁償金制度により違法に天引きされた賃金を取り返そうとして訴訟を提起しているのだ。 ■弁償金制度とは 弁償金制度とは、引越しの作業中に従業員がお客様の荷物を破損した場合、その損害額を従業員本人に負担させるというものだ。 私は手に入る限りの情報に基づき、今回の弁償金制度の何が問題なのかを法的に整理したので、読者の皆様とも本稿にて共有させていただきたい。 この弁償金制度には4つの問題点があると私は考えた。 ■弁償金制度自体が合法であったか? 1つ目の問題点は、弁償金制度を設けること自体についての問題である。 確かに、会社が従業員の故意や過失によって損害を被った場合、従業員に対して、現に発生した損害の賠償を求めることは法的にも差し支えない。 だが、労
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