オーストラリアのシドニーは何十年にもわたり、世界有数のグルメ都市として知られてきた。たが今では名だたるレストランの一部が閉店の瞬間を迎えている。その多くは、危機的な生活費上昇の流れと、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の長引く影響の犠牲となっている。 豪中銀、政策金利高止まりの公算-4月CPIも根強い物価圧力示唆 有名な「レッドバード・チャイニーズ」は、姉妹店メキシコ料理店の「テキーラ・デイジー」と共にすでに閉店した。先月、スターシェフとして知られるカイリー・クォン氏は、自身の愛するレストラン「ラッキー・クォン」を閉店し、引退すると発表。35年前にオープンし、高い評価を得ているレストラン「Tetsuya’s(テツヤズ)」も7月に店をたたむ。近隣の人気店の多くも閉店が近づきつつある。 飲食店のオーナーらは、金利高止まりや賃金上昇、物価高、パンデミックの余波などが、こうした厳しい