政府・与党は、年収1200万円超のサラリーマンを対象に、所得税や住民税を増税する方針を固めた。 給与収入から必要経費を見積もった額を差し引く「給与所得控除」を縮小する。控除額が減れば、課税対象額が増えるため、夫婦と子ども2人の4人家族では年間7万〜8万円の負担増となる。2016年1月から実施する方向だ。 給与所得控除は現在、年収が多いほど増える仕組みで、年収1500万円以上の人は、控除額が245万円で頭打ちとなる。この上限額を230万円に引き下げ、年収1200万円以上の人に適用する。税負担は年収1200万円の人は変わらないが、1200万円を超える人は増税になる。海外に比べて、控除できる額が多すぎるとして見直すことにした。年収1000万円超のサラリーマンは約172万人で、給与所得者全体の約3・7%にあたる。