1 はじめに 2021年6月に国・地方脱炭素実現会議が公表した「地域脱炭素ロードマップ」において、「食品ロスの削減と食品リサイクルにより食品廃棄ゼロエリアの創出を推進すること」が資源循環の高度化を通じた循環経済への移行のための主要な施策の一つとして位置付けられ、食品ロスの問題でも「脱炭素」を意識した取組が求められるようになった[ⅰ]。食品ロスの問題は、「食品ロスの削減の推進に関する法律(2019年10月施行)」を契機に社会的な関心が一層高まる一方、本法律では「脱炭素」という目的を明確に位置付けてはおらず、両テーマの関係性が十分に整理されてはいない。 そこで本シリーズでは、脱炭素の観点から食品ロス削減の必要性を捉え直す一助となるべく、全2回にわたって、食品ロスと脱炭素/カーボンニュートラルを取り巻く動向を整理する。前編となる本稿では、食品ロスと温室効果ガス(GHG)排出の関係に焦点を当て、国
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