自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)による最終提言の公開が目前に迫っています。TNFDは世界の自然生態系全体(以下、「自然」とする)に関連して企業や金融機関が受ける財務的影響や、それらへの対応についての開示を促すフレームワークを構築しており、上場企業を中心に取り組みが浸透しつつある気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の「自然版」とも言えます。これまでTNFDはフレームワークのベータ版を複数回公表しており、TNFDに基づく取り組みの検討を進めている企業もあります。しかし、TCFDと比較して「自然」という、より広い概念を対象としているためか、検討の入り口でつまずくという声がよく聞かれます。 そこで本コラムでは、3回にわたって、TNFDの枠組みや提言を踏まえた開示に取り組むにあたって押さえておきたい基本的な内容を整理します。1回目の今回は、TNFDが定義する「自然」等の概念、
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