スカーフ姿で築地市場を見学するマレーシア人観光客=東京都中央区築地で2013年5月31日午前10時56分、小泉大士撮影 インドネシアやマレーシアなどイスラム教徒(ムスリム)の多い東南アジアの国からの旅行者が急増している。経済発展で所得が増えたことや格安航空の運航拡大などが理由とみられる。尖閣問題などで中国からの旅行者数が落ち込んでおり「ムスリム市場」への期待は大きい。観光の現場では食事や礼拝など受け入れ態勢を整える動きが広がりつつある。【小泉大士】 「すごい勢いで予約が入っている」。うれしい悲鳴を上げるのはイスラム教徒向けのツアーを手がける旅行代理店「フィールジャパンwith K」(東京都新宿区)の岸田武雄社長だ。5月の利用客は100人超で震災の影響があった昨年同時期の倍以上に増えた。 一般ツアーとの違いは、食事とお祈りへの配慮。イスラム教徒が口にできる「ハラル料理」を提供するレストラ