秋、まるで雪が降(ふ)ってきたようにふわふわ飛(と)んでいる白っぽい虫を見たことがあるよね。北海道では、この虫のなかまを「雪虫」と呼(よ)んでいます。「雪虫が飛ぶと初雪(はつゆき)が近い」という、ちょっとロマンチックな言い伝(つた)えもあります。今秋は札幌(さっぽろ)などで大発生して、みんなをおどろかせました。ところで雪虫ってどんな虫なんだろう。実はとても不思議(ふしぎ)なこん虫なんです。その生態(せいたい)をしょうかいしましょう。《小華和靖(こはなわやすし)》 正体 アブラムシの仲間 白いふさふさは「ろう」 この虫の正体は、実は、羽の生えたアブラムシの仲間(なかま)です。札幌の周辺(しゅうへん)では、小さくてまるでけむりのように群(む)れになって飛ぶケヤキフシアブラムシなど、この時期には六、七種(しゅ)の雪虫が飛びます。 中でも代表的(だいひょうてき)な雪虫が、一番大きくてぼたん雪