今年は経済白書が発刊され始めてから70年目に当たる節目の年だ。私は、その経済白書の作成に何度も携わってきた。それは螺旋階段のようなものだった。役所に入った時、私は経済白書を作る内国調査課の1年生として、弁当の注文からグラフの作成、原案作成の手伝いなど下積みの仕事をした。その後、他のセクションを転々とした後、数年後に、今度はその課の課長補佐として戻ってきた。その後再度転々の後、今度は内国調査課長として戻ってきた。さらに転々の後、今度は課長の上の調査局長として戻ってきた。ぐるぐるとキャリアの螺旋階段を登る中で、徐々に地位を上げながら経済白書を経験してきたのである。 したがって、経済白書を作るという仕事に従事した累積年数は約10年程度になるだろう。おそらく私は、現存する日本人で、最も長く経済白書作りに従事した人間ではないかと思う。ついでに、最初の白書が出た年は、私が生まれた年でもある(歳がばれま