トヨタ車のオーナーはよもや、「カムリ」や「カローラ」を停止させるために両足で思い切りブレーキを踏まなければならないとは思いもしなかったろう。だが、トヨタ自動車は先日、米国とカナダの顧客にまさにそうすることを勧めた。 アクセルペダルが突然戻らなくなった場合は、「しっかり力を込めて」両足でブレーキを踏むよう呼びかけたのである。同社はまた、「一番近い安全な場所まで運転し、エンジンを切り、トヨタのディーラーに連絡する」よう呼びかけている。 こうした助言は、かつてデトロイト勢でなら起きたろうと思えるようなPRの悪夢を封じ込める対策の一環だ。 昨年9月に米国で始まり、1月下旬の追加リコール(回収・無償修理)と、対象車種の販売・生産停止によって一段と悪化したこの問題は、2008年に米ゼネラル・モーターズ(GM)から世界最大の自動車メーカーの冠を奪ったトヨタの基準からしても巨大である。だが、その社名が事実