『けいおん!』(TBS系)が放送された日のことを覚えている人は、いまどれくらいいるだろうか。この作品が放映されてから丸10年が経過した。今この時点から振り返ってみれば、日本におけるアニメ作品(特に深夜帯)の受け取られ方や評価の変化によって、日本のポップカルチャーシーンもまた幾分か変化したと言っていいだろう。 今回は数ある『けいおん!』楽曲のなかでも、目玉と言えようOP/ED6曲に絞ってレビューしつつ、本作がどのような影響を今に残したのか? その一端を振り返ってみたい。 1.情報量過多のサウンドとその破壊力 平沢唯(CV:豊崎愛生) & 秋山澪(CV:日笠陽子) & 桜高軽音部 & 田井中律(CV:佐藤聡美) & 琴吹紬(CV:寿美菜子)『Don't say "lazy"』 『けいおん!』が多くの人に知られるきっかけとなったのは、アニメ本編は言わずもがな、「Cagayake! GIRLS」「