社会・一般 なぜ日韓併合は韓国の自己責任に拠るところが大なのか(その1) まえがき 日韓併合とは何だったのか――。今日の急速な両国関係の険悪化に伴い、改めて百年前の出来事がクローズアップされている。通常は日韓協約あたりから論じられることが多いが、それは一連のプロセスにおける結末に近く、私はむしろそれ以前にこそ事の本質があると考える。併合が実施された時期のみを切り取ると、人々の目にはいかにも「日本が一方的に武力で脅して強要した」と映る。しかし、そこに至った経緯を伏せ、結末にだけ焦点を当てることは、写真ならぬ“歴史のトリミング”に他ならない。不可欠なのは、1875年の江華島事件から1905年の日韓協約へと至る30年間にわたるプロセスの検証である。それ抜きに日韓併合の是非を論じると、本質を見失うのではないだろうか。 まず結論から述べたい。韓国人は今日「すべて日本のせい」と信じて疑わない。対し