「1リットル=200円超え」の観測まで出始めたガソリンを筆頭に、食品や電力料金など、あらゆる業種での値上げが消費者の生活を直撃している。そんな「値上げ列島・ニッポン」の消費の現場に、従来の常識とは懸け離れた風景が見え始めた――。 ガソリン高を尻目に自転車販売の快走が続いている。ホームセンターのコメリでは今年4月から7月中旬にかけて、自転車の販売台数が前年同期比で1割増えた。昨今の変化を示すのはその中身。27インチシティー車と呼ばれる大型車が4割以上も増えた。マイカー通勤をしていた男性会社員が自転車に乗り出したことを意味している。 コメリによると、自転車の平均単価は1万600円。ガソリン1リットルを180円とすれば、約60リットル分に相当する。車種にもよるが、2~3回の満タン給油で買える計算だ。 「もう1つの原付き」がブーム オートバイ市場でも異変が起きている。「もう1つの原付き」が売れてい