© iStock.com アベノミクスの是非が問われた今回の総選挙ですが、政権交代の見通しが皆無で、共産党などの一部を除いては将来の増税自体は否定しているわけでもないという「争点なき選挙」になっています。当然、有権者の関心は高まらず、毎日新聞の世論調査(8日報道)では、投票に「必ず行く」と答えた人は65%と、前回(69%)を下回りました。政治に対する失望感、シラけた空気が漂う中、投票率低下の観測が強まりそうです。 各種の世論調査では、年金や医療、介護、子育てといった社会保障に有権者の一番関心があります。一方で、自民党は「景気回復、この道しかない」とアベノミクスの成果を前面に押し出し、逆に民主党は「今こそ、流れを変える時」、維新の党は「身を切る改革」と批判に終始しているように見えます。結局、国民からみて政策ニーズに合致した論戦となっていません。 社会保障の中で何を切って、何を残すか そうなる