刺身は一般に新鮮なものが美味しい、と言われている。確かに新鮮な刺身は美味しい。さわやかな風味としこっとした食感が魅力的だ。だけど、新鮮なだけが刺身じゃない。数日たって熟成した刺身も美味いんだ。新鮮な刺身にはない濃厚な旨味と柔らかな食感がある。僕はもっと多くの人に熟成した刺身の美味しさを知ってほしいと思っている。 というわけで、わりと簡単に熟成した刺身の美味しさが楽しめる調理法「塩締め」を紹介します。 塩締めとは? 僕はここ2、3か月、魚の「塩締め」にハマっている。「塩締め」というのは切り身に塩を振って置いといたものだ。塩を振ることで水気が抜けて味が濃くなる。 写真はサクラマスの塩締め、熟成期間は5日間*1。干物のような旨味はあるけど、干物のような強い香りはない。とろりとした食感が魅力だ。 「塩締め」というと聞きなれないけど、珍しいものじゃない。「塩締め」したものを昆布で包めば昆布締めになり