約6550万年前、恐竜など生物が大量絶滅したのは、巨大隕石の衝突で発生した酸性雨による海洋の酸性化が原因と指摘した研究結果を、千葉工業大などのチームが9日付の英科学誌ネイチャージオサイエンス電子版に発表した。隕石衝突を模した実験で突き止めた。 メキシコ・ユカタン半島に約6550万年前に直径10キロの隕石が衝突し、環境が変動して地球上の全生物種の半分以上が絶滅したとされる。隕石衝突で放出されたちりが日射を遮り寒冷化が起きたとする説などが提唱されているが、どれも海の絶滅をうまく説明できなかった。 チームは、ユカタン半島のクレーターと同じ成分の硫酸塩岩に、レーザー銃で秒速15~20キロに加速した金属を打ち込み、隕石の衝突を再現。放出ガスを分析した結果、短期間に強い酸性の雨を降らせる三酸化硫黄が多く発生したことを確認。さらに、数日間非常に強い酸性雨が降って深刻な海洋の酸性化をもたらし、多くのプラン