【ロンドン=大内佐紀】英下院選の選挙制度を現行の単純小選挙区制から「優先順位付き連記投票制」に変更する是非を問う国民投票は6日開票され、「反対」が約70%で賛成を圧倒的に上回り、変更は否決された。投票率は42%だった。 英国での選挙制度改革は頓挫した。新制度導入を悲願としてきた与党第2党・自由民主党にとっては大きな打撃となった。 自民党のクレッグ党首(副首相)は大差での否決が判明した6日夜、「手痛い打撃だ」と沈痛な表情で語った。英国の2大政党制を下支えしてきた現行制度を葬り去ることは、小政党の代表格である自民党にとって勢力伸長の重要な足がかりとなるはずだった。 選挙区内で得票1位になれば得票率にかかわりなく当選する現行制度が全国的な組織力を持つ政党に有利なのに対し、有権者が候補者に優先順位をつけて投票し、過半数を得る候補者が出るまで下位の候補の票を振り分けていく新制度は、特に選挙区内で得票