7月15日、衆院特別委員会で安保関連法案が強行採決された。 その瞬間を、私は国会内で迎えた。直前に傍聴券が入手できたのだ。しかし、待合室には傍聴希望者が溢れ、中に入ることは叶わず、待合室の専用テレビで数十人とともに中継を見守った。採決の瞬間、近くにいた2人の女性が「ああ」と呻きながら涙を流した。 この日の国会前には、怒りが渦巻いていた。猛暑の炎天下、多くの人が座り込みを続け、18時半から開催された国会前大集会には、なんと10万人が押し寄せた。もちろん私も参加した。 いろんな思いが胸をよぎった。だけど、国会内という特殊な場所でその瞬間を迎えたせいか、私には腹が立ってしょうがないことがあった。それはこの強行採決を可能にした圧倒的な「数の力」だ。 連日のように座り込みが続けられ、全国で反対デモが開催されているのに、そんなものはまったく関係ないとばかりに強行された採決。 2013年12月6日、特定