衆院選での大勝を経て発足した第4次安倍内閣。「謙虚」や「丁寧」を掲げる安倍晋三首相だが、特別国会の会期や野党の質問時間の削減をめぐり、「言行不一致」との懸念や批判が党内外に根強い。憲法改正や外交など難題を抱えての船出となる。 1日の自民党両院議員総会。4度目の首相指名を前にあいさつした首相は高揚感に満ちていた。 「私たちは、この3回の総選挙において、最も高い得票数で勝利を勝ち取ることができました」 衆院選で連勝を続ける安倍首相だが、首相を取り巻く環境には変化が見える。高い内閣支持率を背景にした「安倍1強」と言われた政治状況は、森友・加計(かけ)学園問題が首相を直撃したことで揺らいでいる。支持率が下がり、東京都議選で自民が惨敗すると、首相への異論が表面化した。 衆院選中も、首相の不支持率が高いまま推移。自民の閣僚経験者は「体感として、安倍さんが飽きられ、人気がないのに勝ったことは分かっている