枝野経済産業相は13日、東京電力の西沢俊夫社長と会談し、政府が東電に出資する条件に「十分な議決権」を挙げ、国が東電の議決権比率の少なくとも過半数を取得し、実質国有化したい意向を示した。 これに対し西沢社長は同日の記者会見で「民間(企業としての)活力の発揮が大事だ」と応じ、経営の独立を守る考えを示した。東電に対する国の関与を巡り、経産省と東電の対立が表面化した。 枝野氏は具体的な議決権比率には言及しなかったが、東電が3月に策定する総合特別事業計画を認定する条件に「十分な議決権」を挙げ、東電が昨年末に申請した6894億円の追加支援を認定した。西沢氏の発言は枝野氏の意向に反対するもので、政府の原子力損害賠償支援機構が持つ議決権を2分の1未満に抑えたい意向を示唆した。